11月末時点の「韓国」の総債務5800兆ウォン、GDPの2倍以上という話

11月末時点で韓国の家計・企業・政府の債務がGDPの2倍を超える5800兆ウォンと集計されました。
分かっていたことではありますが、借金まみれです。

家計債務は言わずもがな。企業は資金難に景気低迷の二重苦で投資ができず、政府は国家債務急増により財政緩和する余裕がありません。

 



毎日経済の記事からです。

「韓国国民の借金がこれほどとは」...大韓民国を押さえつける5800兆ウォン、GDPの何倍?


(前略)

3日、企画財政部と韓国銀行などによると、11月末の韓国の家計・企業・政府負債の合計は国内総生産GDP)の2倍を超える5800兆ウォンに達する。年末には6000兆ウォンに迫る見通しだ。

(中略)

企業負債は昨年末2734兆ウォンでGDP対比122.3%を記録した。2019年101.3%だったGDP対比企業負債は、COVID-19パンデミックを経て急増した。新型コロナウイルス感染症の時期に限界企業の金融支援と大企業の営業資金·施設投資資金の需要が増えたことが原因だ。

(中略)

やや伸び悩んでいた家計負債は高金利の時期を過ぎ再び増加傾向に転じた。第3四半期末の家計信用は1913兆8000億ウォンだ。大部分が住宅担保貸出なので金融システムリスクに移る可能性は大きくないが、高い利子負担で使えるお金が減り内需に悪影響を及ぼした。
統計庁によると、家計消費水準を示す小売販売額指数は第3四半期まで10四半期連続で減少し、過去最長の減少傾向を記録している。明知大学のウ・ソクジン経済学科教授は「通常、家計がお金を預けて企業がこれを借りて投資しなければならないが、韓国は家計がお金を借りている」として「使うお金が減り消費が萎縮せざるを得ない」と話した。

内需拡大のためには政府が財政を緩和しなければならないが、国家負債から自由ではないのが実情だ。11月末基準の国家債務は1190兆4000億ウォンだ。パク・クネ政府末640兆8000億ウォンだった国家債務は、ムン・ジェイン政府で現金性支援を増やし2倍近く増加した。

国家債務がすでにGDP対比50%台を越えたうえに低出生・高齢化により福祉分野の義務支出急増が予想されており、下手に財政支出を増やすこともできない。延世大学経済学部のキム・ジョンシク名誉教授は「現在は拡張財政が必要な時点なのに政府が躊躇しているのは今後悪化せざるをえない財政健全性をあらかじめ抑えるということ」とし「企業投資と経済成長につながりうる部分に対してオーダーメード型財政執行をしなければならない」と強調した。



毎日経済「“우리 국민들 빚이 이정도라니”…대한민국을 짓누르는 5800조, GDP의 몇 배?(「韓国国民の借金がこれほどとは」...大韓民国を押さえつける5800兆ウォン、GDPの何倍?)」より一部抜粋

オーダーメイド型財政執行って一体なに?
こうしたボンヤリした表現や「〇〇しなければならない」的な書き方は韓国メディアで本当によく見かけるのですが(そこに出て来る専門家も含めて)何か言っているようで結局何も言っていないパターンがとても多いです。
今回のもそのパターンでしょうが、言いたいことは多分、個別の状況に合わせて財政支援すべきという話なんでしょうが、今もそれやってると思うんですけど...。

まあ、その部分を除けば問題点として指摘されている部分は明らかで、要するに「もうどこも借金する余裕が無い」と言っています。
記事のタイトルで「借金がこれほどとは」なんて驚いて見せていますが、何も不思議ではありません。何度も言ってきているように、韓国経済は借金で成長した経済です。だから借金が多いのは当たり前で、借金できなくなったときに成長は止まります。

本当は一番最後まで借金しないといけない政府が一抜けたしてしまったのは、ムン政権下で急激に増やし過ぎたのがマズかったんでしょうね。これがもう少し緩やかであったなら話は違ったかもしれません。
多分ですけど、ムンさんは本気で「日本を超えた」と思っていたんじゃないでしょうか?その日本が大丈夫なんだから、韓国も日本と同程度まで国家債務を増やしたところで問題になるはずがない、と考えていたのじゃないかと思います。
実際は経済規模も違うし、経済構造も違うし、通貨の流動性も全然違うのですけれど、そこのところを丸っと無視して都合よく考えたんでしょうね。

そんな経済オンチなムンさんが唯一褒められることをしたとすれば、韓国銀行総裁にイ・チャンヨンさんを指名したことでしょうか?