経済に関しては戒厳令解除後、企画財政部がとにかくプレスリリースを出しまくって「大丈夫」であるとアピールしています。ウォンは結構下がってしまっていますが、それでもまともに動いていると外から分かる政府機関はココくらいなものです。
外交は完全にダメですね。恐らく駐在大使レベルは色々動いているとは思いますけれど、政権が変われば外交戦略もガラっと変わってしまう韓国という国の特性上、結局は何もできないと思われます。
来年1月にはトランプ政権2期が誕生するというのに、下準備も事前会見も何も出来ないでしょう。
そもそもユンさんに出国禁止令が出てしまいました。現在、ユンさんは蟄居しているとのこと。
時事ジャーナルの記事からです。
「内乱被疑者」ユン大統領、出国禁止...憲政史上初の措置にも「沈黙」
12·3非常戒厳事態と関連して内乱および職権乱用の疑いで捜査を受けているユン・ソンニョル大統領が出国禁止された。現職大統領に出国禁止措置が下されたのは憲政史上初めてのことだ。
法務部のペ・サンオプ出入国・外国人政策本部長は9日、国会法制司法委員会に出席し「ユン大統領を出国禁止にしたか」というチョン・チョンレ法司委員長の質問に「した」と答えた。
(中略)
高位公職者犯罪捜査処はオ・ドンウン処長の指揮を受け、この日午後3時頃にユン大統領の出国禁止を申請したと明らかにしたが、約30分でこれを受け入れたわけだ。
(中略)
これまで捜査機関が現職大統領に対する出国禁止を申請した前例はないという。国政壟断事態当時、パク・クネ前大統領に対して出国禁止措置をしなければならないという声があったが、実際に出国禁止措置にはつながらなかった。
法務部は公捜処を含め、複数の捜査機関の要請によってユン大統領を出国禁止したという。現在、検察特別捜査本部と警察特別捜査団が大規模な人員を投入して非常戒厳事態を捜査しているだけに、これらの機関でもユン大統領に対する出国禁止要請があったものと推定される。
(中略)
内乱容疑の被疑者として捜査線上に上がったユン大統領は同日、公式日程の遂行や立場発表をせず、事実上、蟄居状態に入った。
ハン・ドンフン国民の力代表が前日、ハン首相との談話文共同発表で「秩序ある退陣論」を公式化し、大統領の任期短縮の意思を明らかにしたが、これに対する追加的な立場を示しておらず、法務部の出国禁止措置などに対する別途の立場もない状態だ。
ユン大統領の最後の公開行動は7日、戒厳事態の4日後に大統領室で1分50秒ほどの対国民談話を発表した時だ。ユン大統領はその後、漢南洞の官邸に戻り、国会の弾劾訴追案の表決を見守ったという。
時事ジャーナル「‘내란 피의자’ 尹대통령, 출국금지…헌정사 첫 조치에도 ‘침묵’(「内乱被疑者」ユン大統領、出国禁止...憲政史上初の措置にも「沈黙」)」より一部抜粋
高位公職者犯罪捜査処はムンさんのときに設立された機関ですね。このときに検察から捜査権を取り上げるやなんやで、ムンさん&チョ・グクさんと、当時検察総長だったユンさんがバチバチにやりあっていました。
ユンさんは「法的責任から逃げない(キリッ」とやっているんですけど、法的責任を取る覚悟があれば何をしても構わない、というわけじゃないと思うんですよね。
10月半ばに、12月に米国で日米韓3ヵ国首脳会談を調整中との報道が出たことがあります。その後、11月のAPECで会っているので取りやめになった可能性もありますけれども、もしまだやるつもりだったとしても絶望的になりました。
その報道の中でこんな話がありました。
石破首相の地位が不安定になっただけに、12月中に開催されると知られた韓米日首脳会議が実利のない会議に終わるという展望が出ている。
保坂教授は「現状況で韓米日首脳会議はほとんど意味がないと思う」とし「石破が不安な状況でありバイデンもまもなく交替される政情であるため」と話した。
記事はこちらです。
言い出した側が一番政情的に追い詰められてしまって、むしろ一番「会う意味無い」人になってしまうというのは、なんという皮肉でしょう。