今年ももうすぐ終わります。年末にはまだ間がありますが、少しずつ周囲が騒がしくなり始めました。主に大掃除の予定などで…ゴミ出しは計画的に。
さて、今年の第2四半期~第3四半期前半あたりの韓国経済ニュースは「輸出好調」に沸いていたように記憶しています。主に半導体によるけん引です。
しかし内需の回復は一向に表れず。それどころか「実は半導体を除くとむしろマイナスじゃね?」との指摘が。
毎日経済の記事からです。
半導体の錯視を取り除くと...輸出マイナス
(前略)
13日、毎日経済が産業通商資源部(産資部)と韓国貿易協会の輸出統計を分析した結果、今年に入って11月までの総輸出は8.3%増えたが、半導体を除けば1.6%に止まった。輸出統計で半導体一業種が与える錯視効果がかなり大きいという意味だ。
特に、10月と11月には全体輸出が昨年よりそれぞれ4.6%、1.4%増えたが、半導体を除いた輸出はそれぞれ2.2%、4.6%減少したことが分かった。
(中略)
今年の半導体輸出は史上最大規模を記録する見通しだ。高付加価値AI半導体と呼ばれる高帯域幅メモリー(HBM)市場が急激に膨張した結果だ。これを受け、半導体の輸出は先月まで13ヵ月連続で増加した。 8~11月の4ヵ月連続月間輸出最大実績を記録している。
しかし、半導体を除いた他の業種の状況は深刻だ。韓国銀行のイ・チャンヨン総裁は先月28日「第3四半期に輸出物量が大きく減ったが、一時的な要因よりは競争深化など構造的要因が大きいと判断した」として「輸出不確実性と成長展望調整は新しい情報であり、非常に大きな変化」と明らかにした。
国策研究機関である韓国開発研究院(KDI)も輸出に対する展望を変えた。KDIは9日、最近の経済動向を発表し「高かった輸出増加傾向が次第に調整されている」として「ドナルド・トランプが米国大統領に当選し、今後のグローバル通商環境に対する不確実性が増大した」と明らかにした。
(中略)
市場調査会社ディーラムエクスチェンジによると、パソコン用汎用製品(DDR48Gb・1Gx8)の11月の平均固定取引価格は前月より20.59%下がった1.35ドルと集計された。Dラムの固定価格は4月に2.1ドルまで上がったが、先月は1.35ドルに急落した。
(中略)
半導体が遅れれば他の業種が補完しなければならないが、中国の低価格攻勢、中国経済の不確実性、トランプリスクなどで輸出増加を期待しにくいという点が問題だ。
実際、国内15大主力輸出品目のうち、一般機械は2月から11月までの10ヵ月間、輸出減少傾向を記録している。先月は今年に入って最大幅(マイナス18.9%)で輸出が減少した。
半導体の次に輸出の割合が高い自動車も低迷している。自動車輸出は先月13.6%も減少した。自動車部品メーカー各社も、電気自動車の需要低迷(キャズム)の直撃を受け、先月、輸出が8%も落ち込んだ。二次電池業種の輸出も回復の兆しを見せていない。先月は今年に入って最大幅(マイナス26.3%)で輸出が減少した。
最近、現代経済研究院は「来年も輸出増加傾向が維持されるだろう」としながらも「今年大幅な増加傾向基底効果で増加率は多少鈍化するだろう」と見通した。現代経済研究院は、今年の輸出は8.2%増だが、来年は2.7%増に止まるだろうと見込んだ。
毎日経済「반도체 착시 걷어내니…수출 마이너스(半導体の錯視を取り除くと...輸出マイナス)」より一部抜粋
韓国銀行が政策金利を引き下げたのが、なぜ8月ではなくこのタイミングだったのか、これで韓国メディアにも分かったでしょうか?輸出の鈍化がハッキリしたからです。
そういえば、例の戒厳令解除後、企画財政部がプレスリリースを出しまくって「大丈夫」アピールを続け、副首相兼企画財政長官のチェ・サンモクさんがIMFのシニア・エコノミストや日本大使と面談を行うなど積極的に動いていましたが、どうやらイ・チャンヨンさんからの助言があったようです。
辞職するつもりだったチェ・サンモクさんを「今、司令塔がいなくなったら混乱が収まらない」と説得して思い留まらせたとも。
これが本当ならマジで有能です、この人。ムンさんはもしかしたら「人を見る目」だけはあったのかもしれません。