ハン・ドクスさんの弾劾訴追案が可決されました。分かっちゃいたけど、もうメチャクチャ。
ただ、賛成票は192票しか集まっておらず、ここが議論になっています。
大統領の弾劾には国会議員300人の3分の2、つまり200人以上の賛成票が必要でした。しかし今回は192票(野党票)しか集まっていません。これにより与党側は「不成立」を主張しています。
一方で野党側は、今回の弾劾訴追案は大統領ではなく大統領権限代行に対するものだから「過半数で問題ない」と言い張っています。
前例の無いケースとのことで判断が割れているようです。
まあ、どっちにせよ韓国政府が機能不全に陥っていることは間違いないですし、このままでは国家格付けも下がるでしょう。何かあると彼らがすぐ持ち出す「国格」も下がるでしょうね。
アイニュース24の記事からです。
大統領権限代行も弾劾…国政マヒの危機
(前略)
27日、野党主導でハン権限代行に対する弾劾訴追案まで国会本会議を通過し、史上初の「大統領権限代行権限代行」体制が現実化したのだ。政界は「民生弾劾」「内乱鎮圧」として責任攻防を繰り広げているが、国民が体感することになる現実的打撃が直ちに足元に落ちた火だという指摘が出ている。
(中略)
ハン権限代行の職務が停止されたことにより政界の混乱を越え非常戒厳事態以後、権限代行体制でかろうじて回復してきた経済・外交的リスクがややもすると「ショック」状態に陥りかねないという憂慮が大きくなっている。
この日、ソウル外国為替市場でウォン・ドル為替レートは前取引日より2.7ウォン上がった1467.5ウォンで取引を終えた。年末の取引量が多くない状況で国内政局の不安長期化の懸念に為替レートは取引中20ウォン以上急騰し金融危機以後初めて1480ウォンを超えた。
高位級外交も深刻な打撃が憂慮される。ハン権限代行はバイデン米大統領、石破日本首相と通話し、韓国政府の支障のない外交・安保政策遂行意志と韓日・韓米日間協力持続方案について議論するなど外交正常化努力を傾けてきたが、これもやはり支障が避けられなくなった。
(中略)
ハン権限代行の弾劾訴追で、政府組織法第26条によってチェ・サンモク経済副首相兼企画財政部長官が大統領権限代行職を引き継いだ。戒厳・弾劾政局で危機に陥った経済を生かすことに加え、政治的決断まで下さなければならない状況に追い込まれたのだ。
(中略)
チェ副首相は、国会での採決を控えた同日午前、立場文を発表し「ハン権限代行の弾劾推進を再考してほしい」と訴えた。彼は「グローバル通商戦争という国家的な非常時局に国政コントロールタワーの不在はウォン・ドル為替レート急騰から分かるように韓国経済の対外信頼度、安保と国民経済、国政の連続性に深刻な打撃を与えるだろう」とし「このような混乱は一時でも持続してはならない」と話した。
また「権限代行に対する弾劾訴追は内閣全体に対する弾劾訴追と違わない」として「弾劾訴追が議決されれば続く弾劾危険で行政府力量は萎縮し、終局的に国務委員らの存在理由はなくなるだろう」と憂慮した。
実際、民主党は「国務会議無力化」の可能性に言及した経緯がある。ノ・ジョンミョン院内スポークスマンは23日ユーチューブ「キム・オジュンの謙遜は難しいニュース工場」で「国務委員5人をさらに弾劾すれば国務会議が案件を議決できない」として「国務会議が回らなければ今上がっている法案は自動発効になるだろう」と脅しをかけた。
非常戒厳事態以後、現在、政府国務会議の構成員は全体21人のうち1人の権限代行を除けば15人に過ぎない。ところが、民主党が追加で国務委員5人を弾劾して職務停止状態になると仮定すれば国務会議に参加できる構成員は10人で意匠が不可能になる。国務会議は構成員の過半数である11人の出席で開議が可能であり、出席構成員の3分の2以上である8人で議決が可能だ。
アイニュース24「[여의뷰] 대통령 권한대행도 탄핵…국정마비 위기(大統領権限代行も弾劾…国政マヒの危機)」より一部抜粋
TBSのアナウンサーがユンさん弾劾の際に「民主主義が根付いてない」と発言して後に謝罪に追い込まれましたけど、現状を見る限り彼の発言は正しいでしょう。民主主義とは...?状態ですもの。