韓国は外国からの投資を呼び込みたいと考えています。国内企業のバリューアップはもちろん、通貨防衛にも役立つからです。
外国人投資家が韓国内に投資をする際には、ドルをウォンに替える必要があります。ドルを売ってウォンを買うので自然とウォン貨の価値が上がるのですね。極端なウォン安に傾きにくくなる効果が期待できます。
ただ、上手く行っているとは言えません。
モルガン・スタンレーが出している指数にMSCI指数というものがあります。約70ヵ国の株式市場をカバーしているインデックス指数で、四半期に一度見直しが行われています。
韓国企業の構成銘柄は92銘柄だったのですが、2月の定期レビューで11銘柄が外され81銘柄になりました。定期的な見直しとは言え、韓国を代表する大手企業も外されている上に新規追加銘柄が無く、ちょっと気になります。
ニュース1の記事からです。
MSCI韓国指数からロッテケミカル、L&F、GSなど11ヵ所除外
(前略)
13日、グローバル株価指数算出会社MSCIの2月定期レビューによると、韓国指数構成銘柄は92から81に減った。
編出銘柄はエンケム(348370)、GS(078930)、ハンミ薬品(128940)、錦湖石油(011780)、L&F(066970)、LG化学(051915)、ロッテケミカル(011170)、ネットマーブル(251270)、ポスコDX(022100)、サムスンE&A(028050)、SKバイオサイエンス(302440)など11銘柄だ。
リバランス(構成銘柄変更)は今月28日、指数発表日は3月3日だ。MSCIは四半期に一度定期レビューを出し、全体時価総額、流動時価総額を基準に指数編入銘柄を調整する。
指数編入時に指数追従資金流入が期待できるが、その反対は資金流出が展望される。
(後略)
ニュース1「MSCI 한국지수서 롯데케미칼·엘앤에프·GS 등 11개 편출(MSCI韓国指数からロッテケミカル、L&F、GSなど11ヵ所除外)」より一部抜粋
ロッテケミカルは「ロッテタワー担保」の件が記憶に新しいです。
ところで、外された銘柄にバイオヘルスケア、石油化学関連が複数あることが気になります。
昨年、韓国の輸出ではバイオヘルスケアと石油化学品目は「好調」という判断でした。バイオヘルスは前年比13.1%増、石油化学の輸出は前年比5%増です。どうもしっくりきません。