韓国、来週以降に米国との関税交渉が本格化される見通しの話

大統領不在の韓国、米国との関税交渉は次期大統領が誕生する6月までお預けかと思われましたが、4月下旬に開催されるG20財務相中央銀行総裁会議及び国際通貨基金春季会議の期間中に、チェ・サンモクさんがワシントンで交渉に当たることが正式に決定したそうです。

一部のメディアは「急ぐことはない(≒余計なことはするな)」という論調の記事を出していますが、チェ・サンモクさんは、今のうちに出来るだけ手を打って仕上げを次期政府に任せたいという意向を明らかにしています。

 



ニューシースの記事からです。

韓米関税交渉スタート…IMF世界経済展望も注目


(前略)

19日、政府省庁によると、チェ・サンモク経済副首相兼企画財政部長官は主要20カ国(G20財務相中央銀行総裁会議および国際通貨基金IMF)春季会議に出席するため、来週米ワシントンDCを訪問する。

毎年4月に開かれるG20IMF会議は各国財務長官と中央銀行総裁がマクロ・金融・通貨政策方向と協力方案を議論する席だ。だが今年の会議の核心話題は「通商」になる展望だ。

最近、米国の関税交渉を陣頭指揮しているスコット・ベサント財務長官が今回の会議期間を活用して主要貿易相手国の財務長官と会合する予定であるためだ。

米国が韓国にも交渉を提案し、チェ・サンモク副首相は今回の会議期間中にベサント長官と会い、米国の関税措置と造船業分野の協力案、アラスカLNG開発などについて協議することになるものと予想される。

(中略)

IMFは今回の会議期間中の22日、世界経済展望を発表する。IMFは1月、グローバル経済成長率展望値を3.3%と展望したが、今回は関税戦争の影響を反映し展望値を下方修正すると知られた。

クリスティーナ・ゲオルギエバIMF総裁は「次期経済成長展望には注目すべき下方修正が含まれるだろう」と明らかにした。

(後略)



ニューシース「한미 관세협상 스타트…IMF 세계경제전망도 주목[경제전망대](韓米関税交渉スタート…IMF世界経済展望も注目)」より一部抜粋

別ソースですがザ・スクープにまとめられた図が分かりやすかったのでお借りします。

※表の上部カテゴリの「国教関連」は正しくは「国境関連」です。

ザ・スクープの記事は「焦っているのはトランプだ」という視点で書かれています。根拠として日本からの代表団に自身で直接対応したことなどを上げています。

そして、チェ・サンモクさんが15日に国会の質疑で「国益レベルで出来るだけ交渉し、残りの部分は新しい政府が発足してから仕上げるのはどうだろうか」と発したことに触れ、「相手のスピードと圧迫に巻き込まれずに、出来るだけ私たちの『ペース』を守るのが重大だ。市場の逆風と米国内部の世論の動きと反発を注視しながら対米交渉に慎重を期す時期だ。今、私たちに切実なのは交渉の『速度』ではなく『内容』だ」としています。

もっともらしいことを書いていますが、要は今不用意に動いたことが次期政権の足かせになりかねないから「何もするな」と言っているのでしょう。