前回の大統領選でイ・ジェミョンさんに協力していたイ・ナギョンさんが今回は対立候補であるキム・ムンスさんを支援すると立場表明しました。
イ・ナギョンさんはムン政権で2020年1月まで国務総理(首相)を務めた人です。2021年3月までは共に民主党の党代表でした。(次期大統領選への出馬を見越して辞任)
2023年には共に民主党内の「非イ・ジェミョン系」の代表格と見なされていましたが、2024年1月頃に離党。その後、新党を設立しました。
一度、大統領候補者の1人であるイ・ジュンソクさんの党と合流することが発表されましたが、共同代表になった直後に解消しています(余程合わなかったのか…?)。
2024年に行われた総選挙では落選しています。よって、それ以降はあまり動向が報じられることの無かった人です。
とはいえ、左派の重鎮であることは間違いのない人です。そんな人が、イ・ジェミョンさんではなくキム・ムンスさんの援護射撃に回ったのです。しかも、言っていることが的を得ています。
聯合ニュースの記事からです。
「キム・ムンス支持」のイ・ナギョン、賛助演説...「怪物独裁の出現を阻止」
未来民主党のイ・ナギョン常任顧問は29日、「怪物独裁国家の出現を防ぎ、希望の第7共和国に一緒に渡ろう」と述べ、キム・ムンス大統領選候補への支持を訴えた。
イ常任顧問は6·3大統領選挙の事前投票初日のこの日、テレビ朝鮮を通じて放送された賛助演説で「怪物独裁出現という国家危機の前で私たち皆は陣営と理念と地域の差を跳び越えなければならない」としてこのように話した。
(中略)
イ常任顧問は「怪物独裁国家を防ぐためには、やむを得ずキム・ムンスが必要だと苦心の末に結論を出した」と明らかにした。
キム候補については、「私の気に入らないこともある。時に極端な認識を示したり、光化門牧師と近いことが私の気にかかった」としながらも「それでも熾烈で清廉な人生に対しては同じ時代を生きてきた人として頭が下がった」と評価した。
さらに「彼と私は国民統合のための共同政府を構成して運営し、改憲を終え、3年以内に第7共和国を発足させ退陣することで合意した」と紹介した。
イ常任顧問は今回の大統領選挙について、「両大勢力は内乱審判か独裁阻止かで争っている」とし、「しかし、内乱審判はすでに整理段階だが、怪物独裁は目の前に迫った未来の問題だ」と述べた。
彼は「ユン・ソンニョル元大統領と部下たちが席から追い出され、裁判を受けている。(非常戒厳は)政治的にも法的にも整理される段階だ」とし、「(一方で)怪物独裁国家は1週間後には現実になるかもしれない恐怖だ」と主張した。
(後略)
聯合ニュース「'김문수 지지' 이낙연, 찬조연설…"괴물독재 출현 막아야"(「キム・ムンス支持」のイ・ナギョン、応援演説...「怪物独裁の出現を阻止」)」より一部抜粋
イ・ナギョンさんの切実な訴えが、一体どれだけの人に届くでしょうか?