韓国、G7に招待国として参加…注目は日・米との首脳会談の可否という話

カナダで行われるG7に招待されたイ・ジェミョンさんが無事に到着したそうです。
注目されるのはトランプさん、そして石破さんと「首脳会談」出来るのか?という点(内容より会うことが大事なのが韓国という国です)ですが、まだ調整中のようです。決まっていたら韓国メディアがお祭り状態のはずですからね。

ただ、一部メディアは会談が行われることが既に決まったかのような記事が出ています。
例えば、毎日経済は「日米と超高速会談」として「就任からわずか12日でトランプ、石破と首脳会談」「前例の無い早い時期」と、うっきうきです。正直、この記事だけを読んでいると既にスケジュールが決まっていると錯覚させられます。

他にも、ゼレンスキーさんとは「自然に会える」と書いているメディアもあります。背景に「困っているのは相手なんだから相手から会いたがるだろう」という傲慢とも思える考えを感じ取ってしまって、なんか嫌な気分です。

以下で引用する記事は、比較的フラットな書き方がされているものを選んだつもりです。

 



ソウル新聞の記事からです。

イ、G7実用外交の第一歩...「米日と首脳会談調整」


イ・ジェミョン大統領は16~18日、1泊3日の日程でカナダのアルバータ州カナナスキスで開かれる主要7カ国(G7)首脳会議に参加する。

(中略)

イ大統領は会議初日の16日、招待国の資格で出席する国家首脳らと2国間会談を行う予定だ。翌日はG7首脳会議に出席し、エネルギー供給網の多角化人工知能(AI)エネルギーの連携などについて2度発言する。イ大統領はこの席で、安定的なエネルギーシステムと供給網の安定化協力に向けた韓国のビジョンを提示し、グローバルAI生態系構築に向けた韓国の役割を説明する計画だ。

大統領室は今回のG7首脳会議を機に、オーストラリア、インド、ウクライナなど招待国首脳らとの会談を調整中だ。

同室長は「会議出席を前後してG7加盟国を含む主要国首脳らと2国間会談を行う予定だ」とし「現在、複数の国々と2国間会談の日程を調整中だ」と述べた。

特に、イ大統領がドナルド・トランプ米大統領石破茂日本首相と首脳会談を行うかどうかが注目される。これに対して大統領室関係者は「協議が具体性のある段階まで進展があることはある」として言葉を慎んだ。 続いて「(韓米首脳会談が実現すれば)関税問題などに関する実務交渉を推進する動力提供の契機になると期待している」と述べた。韓米首脳会談の最大懸案が関税交渉であることを再確認したのだ。

大統領室は韓日首脳会談の可能性も示唆した。この関係者は「この前、韓日首脳間で非常に良い内容の通話があった。今年、国交正常化60周年、解放80周年を迎え、良好な関係を築こうということで意見が一致した」とし、「(韓日首脳会談が実現すれば)通話の延長線上で会談が進められることを期待する」と述べた。

(中略)

韓米日3者会談の可能性について、この関係者は「私たちは開かれている立場」とし「韓国の外交・安保の根幹が堅固な韓米同盟および韓米日協力関係という点はイ大統領も何度も話した」と話した。

さらに、イ大統領とウォロディミル・ゼレンスキー・ウクライナ大統領との会談の可能性について、同関係者は「ウクライナ大統領がG7に来る可能性があり、この場合、イ大統領と遭遇して対話する機会があり得る」とし「これと関連した準備をしている」と述べた。

(中略)

「G7で中国に対する牽制の声が出たらどう対処するのか」という質問に対し、この関係者は「G7諸国と協力・協議しながらも同時に中国やロシアとの関係を悪く持っていこうとしない」とし「イ大統領も『背を向けて生きることが私たちに良くない』と話したことがあり、良い関係を引っ張っていこうと思う」と答えた。

この関係者は「イ大統領が任期内にG7に加入するなどの目標があるか」という質問に「準備期間が短い状況であるにもかかわらず、G7に参加して寄与するという私たちの意思を示すために今回の訪問を決めた」と明らかにした。



ソウル新聞「李, G7 실용외교 첫발…“미일과 정상회담 조율”(イ、G7実用外向の第一歩...「米日と首脳会談調整」)」より一部抜粋

「ロシア・中国とは仲良くしますけどG7に入りたいです」...これを「実用外交」と言っているのがなんとも。
いやね、韓国がそれを「実用外交」と言い張るのであれば、G7側も韓国がG7の「実用」足りえるか、で判断することになるわけですが、ロシア・中国に親和的であることは、現状のG7には少なくとも「実用」的では無いですよねぇ…。


さて、石破さんとトランプさんとの会談ですが、上の記事で分かることは「招待国」との二者会談は確実で現在スケジュール調整中、ということです。日・米については「協議はしている」ということしか分かりません。
日本との会談については、就任直後の電話会談が「いい感じ」だったからイケるのでは?というように読み取れましたがいかがでしょう?

正直、「G7会場で会えるなら会ってしまえ」と思わなくもないです。ほんの立ち話でも、向こうは「会談だ!」と言い張って満足するでしょう。例え中身スッカスカでもね。

もうその方が時間の節約になるし、精神衛生的にも良いんじゃないですか?後から首脳会談のために訪日/訪米するだので「国賓待遇しろ」と言い出すかもしれません。
そんな煩わしさを考えたら、第三国で会ってしまった方が良いように思います。