韓国二次補正予算反映...政府支出総額703兆3000億ウォンという話

韓国の二次補正予算は消費クーポンのバラ撒きや徳政令の財源確保のため、当初の20兆2000億ウォンからさらに1兆3000億ウォン多い21兆5000億ウォンとなりました。
これで補正予算の総額は31兆8000億ウォンとなり、政府総支出は687兆ウォンから703兆ウォンと、700兆ウォンの大台に乗りました。(ちなみに、補正予算のうち10兆ウォンほどは足りない税収の穴埋めに使われる予定)

韓国の2024年のGDPは2549兆1000億ウォンですので、これを基準に考えるとGDP比で約27.6%です。
国家予算のGDP比は色んな考え方がありますが、ものすごく単純化した場合30%未満に納まっていれば過剰とは言えないかもしれません。

ただし、これは十分な歳入がある状態でのことです。韓国はここのところ毎年税収が足りていない状態ですから「30%に納まっているから大丈夫」と単純に言えない可能性があります。
また当たり前ですが、高齢化や少子化、景気浮揚策などの政策が適切に実行され、それに使われる予算が適切に割り当てられていることが前提となります。

 



朝鮮日報の記事からです。

国債21兆ウォンを追加発行することに...国家債務、年末までに1300兆ウォン突破


(前略)

4日、企画財政部によると、今回の第2次補正予算案の国会審議過程で政府案より国債を1兆3000億ウォン多く発行することにした。民生回復消費クーポン発行のための国費補助率を上方修正し支援金を増やすなどで予算がさらに増えたためだ。

これで政府が第2次補正予算のために発行する国債は20兆ウォンを超えることになった。当初、政府は第2次補正予算案の財源調達のため19兆8000億ウォン規模の赤字国債を発行すると明らかにした。ここに国会議論過程での増額分を調達するための国債発行1兆3000億ウォンが加わり、2次補正予算のための赤字国債だけで21兆1000億ウォンに達することになった。

第2次補正予算の増額によって今年の政府の総支出は687兆1000億ウォンから703兆3000億ウォンに、第1次補正予算対比16兆2000億ウォンが増えた。財政赤字が増え、財政健全性はさらに悪化する見通しだ。今回の補正予算で統合財政収支(総収入-総支出)の赤字は60兆8000億ウォンに増える。統合財政収支から国民年金など社会保障基金の黒字分を差し引いて、政府の実質的な財政状態を示す管理財政収支の赤字は111兆6000億ウォンに増える。これは国内総生産GDP)対比4.2%水準に達するもので、2020年以後5年連続で財政準則目標値(3%以内)を越えることになる。

国家債務もやはり歴代最高値である1301兆9000億ウォンを記録する展望だ。第1次補正予算対比21兆1000億ウォン増えた。GDP対比国家債務比率は、第1次補正当時の48.4%から49.1%へと0.7%ポイント高くなるものと予想される。

(後略)



朝鮮日報「국채 21조 더 찍기로… 나랏빚 연말 1300조 돌파(国債21兆ウォンを追加発行することに...国家債務、年末までに1300兆ウォン突破)」より一部抜粋

民間の景気が悪い時は政府が歳出を増やす、これ自体は間違っていません…が、やり方が適切なのかは正直、結果を見てみないとなんとも。