「2+2会談」をドタキャンされた韓国ですが、先に訪米していた産業通商資源部長官と、産業部通商交渉本部長が米商務長官と80分間の協議を行いました。
韓国側は造船・半導体・バッテリーなど戦略製造業分野で両国間の協力強化案(具体内容は不明)を提案し、それと引き換えに関税緩和を要求する「パッケージディール」を主張したとのこと。
これに対する米国側のリアクションは、なぜか記事に一切書かれていないので分かりません。しかし「早期に追加交渉を進める」とあるので、あまり芳しい反応では無かったのではないか?と予測します。
噂では当初、韓国側に4000億ドルの投資要求があったという話があります。これは最初に日本に要求された金額とそっくり同じです。(その後、日本はもろもろ勘案するうちに5500億ドルに拡大)
しかし、今回韓国側からの提案に「投資」に関する内容が無さそうなので、その辺りで差が縮まらなかったのかもしれません。
世界日報の記事からです。
「2+2交渉」失敗に終わったが...相互関税期限を控え、政府最終段階に「玉の汗」
25日に予定されていた経済・通商分野「韓米2+2長官級会談」がスコット・ベサント米財務長官の日程問題で霧散したが、ドナルド・トランプ米大統領の相互関税賦課猶予期限(8月1日)を1週間後に控え、政府が米国と最終交渉に総力を傾けている。
産業通商資源部(産資部)は24日(現地時間)、米国を訪問中のキム・ジョングァン産業通商資源部長官とヨ・ハング産業部通商交渉本部長が米ワシントンで米国側のカウンターパートであるハワード・ラトニック商務長官と会ったと発表した。韓米両国の産業相の会合は米東部時間で、同日午前11時30分から始まり、1時間20分間行われたという。
産業部によると、キム長官は造船・半導体・バッテリーなど戦略製造業分野で両国間の協力強化案を紹介し、これを考慮して自動車など品目別関税および相互関税緩和が必要だという点を強く要請した。キム長官は報道資料を通じて「韓国企業が競争国対比不利な待遇を受けないよう総力を尽くす」とし「今回の議論結果を土台に8月1日前までに国益極大化の観点で最善の結果が導き出されるようにすべての力量を注ぐ」と話した。産業部は、「キム長官とラトニック長官が8月1日以前に相互互恵的妥結案を導き出すことに対する意志を再確認し、早期に追加交渉を続けることにした」と説明した。
(中略)
時間的制約だけでなく、対米輸出競争国である日本が米国と最近の主力輸出品目である自動車を含め、対米輸出品に対する関税を当初の25%から15%へと大幅に引き下げたことも韓国には負担となっている。ラトニック長官は協議に先立ちCNBC放送のインタビューでこの日、キム長官とヨ本部長が自身に会うと紹介し「韓国もヨーロッパと同様に非常に非常に交渉を妥結したがっている。そして、韓国が日本の合意を読んだとき、韓国の口から悪口(expletives)が出てくるのを聞くことができた。韓国と日本はお互いに警戒し合っているからだ」と話した。
(後略)
世界日報「‘2+2 협상’ 무산됐지만…상호관세 시한 앞두고 정부 막바지 ‘구슬땀’(「2+2交渉」失敗に終わったが...相互関税期限を控え、政府最終段階に「玉の汗」)」より一部抜粋
ラトニックさんが言った「悪口(expletives)」の件は、おそらく以下の発言です。
"You could hear the expletives out of Korea when they read the Japanese deal, because the Koreans and the Japanese, they stare at each other."
(韓国側は、日本との合意を読んだ瞬間、怒りの声を上げた。というのも、両国は対立関係にあるからだ)
CNBC「Watch CNBC’s full interview with U.S. Commerce Secretary Howard Lutnick」インタビュー動画内発言より
日本語訳は私が勝手につけたものです。
ニッコニコ(見ようによっては「ニヤニヤ」)と笑うラトニックさんがこのように発言しており、これをわざわざ韓国との協議前に行ったことから、意図的なものだろうと思われます。
韓国側がこの報道をチェックすることを見越して、米国が日本と韓国を「競わせている」ことを仄めかし、また一抜けした「日本にとっても悪い取引では無かった」ことを強調し、韓国に対して絶対的優位な立場で交渉を進める圧力を掛けているのでしょう。
記事では「早期に追加交渉を続ける」とのみ書かれていますが国民日報などはハッキリと「意見を狭めることができず」と書いています。
まあ、今回の関税交渉に関しては、日本がまさにそうでしたが、突然発表があったりして交渉の進捗などの予測はほぼほぼ当てにならないんですけどね。
関税は製品価格に転嫁されるので、本当は米国民が一番ワリを食う措置なので、このまま発動すれば米国だって困るんですけど、市場競争力の低下を嫌う韓国が勝手に焦って不利な条件を飲んで自爆する可能性もあり得ます。
ラトニックさんの今回の発言は、そうした面でのプレッシャーでもあると思われます。