「K-ポップのメッカ」建設に向けて...「K-カルチャーバレー事業」遅延賠償訴訟の話

「K-カルチャーバレー」事業というものが10年ほど前に持ち上がっていたそうです。京畿道高陽にKポップ専用アリーナとスタジオ、テーマパーク、商業・宿泊・観光施設を併設する計画で、2016年5月に京畿道が施行会社と事業協約を締結していました。

しかし、昨年6月に京畿道は施工会社に「事業推進意志が無い」と判断、協約を解除していたそうです。
その際に巨額の遅延金が請求されたようで、今月になって施工会社側が「事業遅延は京畿道側の責任」と訴訟を提起しました。認可の遅延、水質改善の不備、電力供給不足などインフラ面の整備の遅れが遅延を招いたとの主張です。

まあ、訴訟の行方自体はどうでも良いんですが、「K-カルチャーバレー」なるものが初めてメディアで取り上げられ始めた2014~15年頃の記事によると...

「K-カルチャーバレー」によって「経済効果25兆ウォン、雇用創出17万人」
「英ロンドンのカナリーワーフ、仏パリのラ・デファンスのような文化を中心とした色彩を作る」
文化コンテンツ産業は21世紀の錬金術(パク・クネ当時大統領)」

...などなど、見事な「バラ色」っぷりが面白かったので取り上げてみました。

 



聯合ニュースの記事からです。

CJ ENM、京畿道「K-カルチャーバレー」遅滞金賦課で5千億ウォン台の訴訟


京畿道が高陽K-カルチャーバレー事業協約の解除に対する責任を問い、3千億ウォン台の遅滞賠償金(遅延賠償金)を賦課したことと関連し、全事業施行者であるCJ ENMと子会社のCJライブシティが8日、債務不存在確認および京畿道に損害賠償を請求する訴訟を提起した。

CJ ENMはこの日、子会社と共に3千億ウォン台の債務不存在確認および1千800億ウォン台の損害賠償など訴訟価額5千160億ウォン規模の訴訟をソウル中央地裁に出したと明らかにした。

CJ ENMは「協力義務未履行など京畿道の帰責事由でK-カルチャーバレー事業が遅延し、協約解除がなされ、京畿道は明確な根拠も提供せずに遅滞賞金賦課を通知した」と主張した。

CJ ENMは京畿道の許認可遅延、韓流川水質改善不備、大容量電力供給不可などをはじめとする京畿道の帰責事由を訴状に提示したという。

これに先立って京畿道は先月、CJライブシティに遅滞賞金2千847億ウォンと竣工遅延違約金287億ウォン、無断占有弁償金10億ウォンなど計3千144億ウォンを賦課した。

(後略)



聯合ニュース「CJ ENM, 경기도 'K-컬처밸리' 지체상금 부과에 5천억대 소송(CJ ENM、京畿道「K-カルチャーバレー」遅滞金賦課で5千億ウォン台の訴訟)」より一部抜粋

約10年で進んだ工数は全体の3%に過ぎないとのこと。コレだけ聞くと、やる気を疑われても仕方無い気もします。
しかし、実際には京畿道側の対応もかなり問題があったようです。

別ソースの報道ですが、例えば電力供給に関しては2019年に韓電から「供給可能」との返事を受けていたものの、京畿道北部にデータセンター建設が計画されると「供給困難」に変わるなど、色々振り回されたようです。

まあ、どうなってくれてもいいんですけど、日本でも足の引っ張り合いは珍しくないですが、同じプロジェクトに関わる者同士でのこうした引っ張り合いはあまり聞きませんよね?日本と韓国の違いって、割とこういう所に出るのかしら?という気がします。


ちなみに、昨年6月に協約解除した京畿道は他の民間事業者を公募で募り、現在4ヵ所が応募してきているそうですよ。