マスターズ、6大会優勝者に自動的に参加資格付与...韓国オープンが対象に入っていない話

ゴルフのマスターズ・トーナメントの参加資格が見直され、2026年から全米オープンなど6大会の優勝者が自動的に参加資格を得ることになるそうです。(2025年時点の参加資格は、マスターズ歴代優勝者=生涯資格、全米オープン過去5年優勝者、全英オープン過去5年優勝者、全米プロ選手権過去5年優勝者、ザ・プレーヤーズ選手権過去3年優勝者、1年以内の五輪金メダリストなどなど…)

で、対象の6大会の中にアジアから日本オープンと香港オープンが入っているのですが、韓国オープンは入っていません。アジアでのゴルフ市場は今の所、日本が1位なんですけど韓国はゴルフ人口が多く、急速に市場が拡大しています。ゴルフ人口だけ見れば香港の10倍とも言われています。
にも関わらず韓国オープンが対象から除外されたことは韓国メディアにとってショッキングだったようです。

敗因は「国際交渉力不足」と指摘されています。
私はゴルフに全く詳しくないのですけれど、詳しくないからこそ単に「交渉力」の問題だけでは無いのじゃないか、な気がします。

 



聯合ニュースの記事からです。

マスターズ、6ヵ国のゴルフ・ナショナル・タイトル優勝者に自動出場権


(前略)

マスターズを主催するオーガスタ・ナショナルゴルフクラブとジ・オープンを主管するR&Aは27日(韓国時間)、共同で発表した声明を通じて、6ヵ国のナショナルタイトル大会優勝者に出場権を与えるなど、来年の出場権変更案を発表した。

今回の出場権変更の骨子は、6ヵ国のナショナルタイトル大会優勝者にマスターズ自動出場権を付与することだ。

オーガスタのフレッド・リドリー会長は「マスターズはかなり以前から国際的な代表性を確保することが重要だという点を認識してきた」として「歴史深いナショナルタイトル大会で頂上に上がった世界最高の選手たちを認めるという意味」と話した。

(中略)

一方、今回のマスターズ自動出場権をもらったナショナルタイトル大会で、韓国オープンが抜けて残念な気持ちとともに、韓国ゴルフ国際交渉力の問題点を露呈したという指摘が出ている。



聯合ニュース「마스터스, 6개국 골프 내셔널 타이틀 우승자에 자동 출전권(マスターズ、6ヵ国のゴルフ・ナショナル・タイトル優勝者に自動出場権)」より一部抜粋

ちょっと記事の内容がサラっとし過ぎているので補足情報を。
そもそもマスターズは参加者を「100人以下に留めておくことが望ましい」という方針があったようです(参考)。
つまり、今回の参加規定見直しは門戸を広げて参加を容易にさせることが目的ではなく、参加条件を厳しくすることが目的と考えた方がよいでしょう。その上で「国際的な代表性を確保」するために「地域毎に選定対象となる「ハブ大会(シンボリックな大会)」を指定したということではないでしょうか?東アジアにおいてそれが日本と香港だったわけですね。

香港が選ばれたのは当然と思われます。調べてみたところ、過去の香港オープンの参加選手の約93%が外国人選手(26ヵ国)だったデータが出ました。これは「国際的な代表性を確保」の条件を満たしています。
一方で、日本オープンと韓国オープンは国内選手の参加が主な大会です。

では、なぜ韓国オープンではなく日本オープンが選ばれたのか。
日本オープンの第1回は1932年(昭和7年)で今年で90回です。「歴史深いナショナル大会」の条件に合致します。
また、日本オープンには数は少ないとはいえ、欧米のスター選手が参加し国際ニュースになることがあります。

ゴルフ市場に関しても韓国で最近急拡大しているとはいえ、未だにゴルフ場の数は日本の方が3倍ほど多いようです。
立地的にも韓国のゴルフ場は地方に多く、都市部ではシュミレーション・ゴルフ(屋内ゴルフ)が盛んです。これをそのまま「ゴルフ人口」とカウントして良いものか疑問です。少なくとも「歴史深い」とは言えないでしょう。

他にも、韓国の有力選手はすでに他の選定大会に参加できる実力選手が多くいるため、わざわざ「韓国国内大会」色の強い枠での優勝招待が不要と判断された可能性もありますね。