米国が韓国からの共同交戦能力(CEC)技術提供要請を断っていた話

昨年6月、韓国はユン政権、米国はバイデン政権の頃に韓国海軍が米国側に建造中のイージス艦への共同交戦能力(CEC ; Cooperative Engagement Capability)について技術提供を要請し、同年8月に断られたと報じられました。

CECは米海軍が開発した戦術データ共有システムで各艦艇や航空機、地上レーダーなどのセンサー情報をリアルタイムで共有することで、巨大な一つのレーダーシステムのように運用できる仕組みとなっています。
これにより、ある艦に搭載されたレーダーでは本来、索敵範囲外にある目標であっても、他の艦のレーダー情報を元に迎撃することが可能となります。(主に弾道ミサイルなど対空迎撃を想定したシステムです)

 



朝鮮日報の記事からです。

米国、豪州・日本に与えた「イージス艦技術」、韓国の要請は拒否


(前略)

19日、海軍によると、海軍は昨年6月、米海軍側に北韓の脅威に対応するため、正祖大王級イージス艦の確保などを推進中だとし、CECの輸出可能性を検討してほしいと要請した。

しかし、米海軍は同年8月、「米政府の輸出統制および技術移転政策は、韓国へのCEC輸出を支援しない」と断った。

これに先立ち、オーストラリアと日本はイージス艦CECを搭載したことがあるが、韓国には輸出拒否の意思を示したのだ。

これと関連して海軍は「増大する対空脅威に備えるために多様な方法を講じている」とし「米CECと類似した体系である韓国型海上統合防空体系を国内開発戦闘艦に搭載するよう推進中」と説明した。

(後略)



朝鮮日報「美, 호주·日에 준 ‘이지스함 기술’ 한국 요청은 거절(米国、豪州・日本に与えた「イージス艦技術」、韓国の要請は拒否)」より一部抜粋

ユン政権下ですから、時期的に韓国が米国に打診したのは納得がいきます。
断られたのはイ・ジェミョンさん的には僥倖だったかもしれませんね。もし受け入れられていたら、中国(や北朝鮮)がいい顔しなかったでしょう。

米国は技術提供を「断った」というより「慎重だった」と解釈した方が良いんじゃないでしょうか?上述したように、このシステムはリンクした艦船・航空機の生のレーダーシステム情報がダダ漏れになります。 技術的・情報セキュリティ上の機密事項の取り扱いが壁になった可能性があります。

本来、このシステムは豪州・カナダ・英国にしか提供されていませんでした。これらの国は全て「ファイブ・アイズ」の構成国です。日本に提供されることになったのが、むしろ異例措置なんです。