大庄洞訴訟「控訴放棄」について説明を求めた検事らを「平検事」に降格する動きの話

先月末に1審判決の出た大庄洞開発不正事件ですが、検察は控訴放棄をしました。被告らは全員控訴しているので、裁判そのものはこのまま2審に進みます。

しかしながら、刑事訴訟法には「不利益変更禁止の原則」というのがありまして、検察が控訴しなかった場合、1審より重い刑を科すことが出来なくなります。そのため被告が控訴しているのに検察が控訴しないというのは少し不自然です。

さらに、当初、担当検事は控訴するつもりで準備を終えていたにもかかわらず、上層部から止められ、そのまま控訴期限を過ぎてしまったという点も注目されています。
この事件が現職大統領のイ・ジェミョンさんが京畿道知事・城南市長だった当時、城南市で起こった事件であることから何らかの政治的思惑があったのではないか、と疑念の目で見られているわけです。

これに加えて政府が、検察の控訴放棄に関する「説明要求」をした検事長らに対して「降格処分」を検討しているとの話が出てきました。

 



アジア経済の記事からです。

大庄洞の「控訴放棄」に立場表明した検事長ら「平検事」に降格か


政府が大庄洞事件控訴放棄と関連して、ノ・マンソク前検察総長職務代行に控訴放棄決定に対する説明を要求した地方検察庁検事長らを「平検事」に転補しようとする動きを見せている。

17日、法曹界内外では事実上、検事たちに「轡をはめる」ことをするのではないかという批判の声が激しい。検事長を平検事に降格させる人事が現実化する場合、検察の反発が激化するという観測が出ている。

イム・ウンジョン・ソウル東部地検長とキム・テフン・ソウル南部地検長を除く全国18カ所の地検検事長らは10日、検察内部ネットワークにノ前代行に控訴放棄決定に 対する追加説明を要求する立場文を上げた。ただし、彼らは立場文にノ前代行に自らの進退などについての去就要求内容は盛り込まなかった。

だが、政府と与党は彼らが「集団抗命*1」を行ったと判断している。共に民主党検察総長を含む検事を、国会弾劾なしに一般公務員のように罷免できるようにする検事懲戒法廃止案・検察庁法改正案を14日に発議 した。

放送界では、検事長らが内部ネットワークに立場文を掲載したことが刑事処罰対象に該当するのか疑問だという反応だ。部長判事出身のとある弁護士は「議論になった事態に対して正確な経緯説明を求める立場文を掲載したことが抗命になるならば、耳を閉じて口を閉じて静かに呼吸だけしていろ、ということと違わない」として「訓告程度の懲戒で十分なことを、降格まで検討することなのか疑問」と話した。

(中略)

検事長出身のある弁護士は「検察の存立を揺るがす法務・検察首脳部の決定に、検事ならば当然疑問を提起しなければならない」とし「(検事長らが)政治的な立場を表明したわけでもなく、総長代行に説明を求めただけで降格されるならば、行政訴訟を通じて正した後に辞意を表明しなければならない」と述べた。

(後略)



アジア経済記事「대장동 ‘항소 포기’에 입장 낸 검사장들 ‘평검사’ 강등하나(大庄洞の「控訴放棄」に立場表明した検事長ら「平検事」に降格か)」より一部抜粋

コレがまかり通れば完全に三権分立の崩壊です。
現状、韓国の行政権(大統領)と立法権(国会)は一体化しています。そのうえ、司法権(裁判所)が行政権・立法権支配下に置かれることになります。

*1:命令に背き、従わない事