韓国金融圏、家計融資貸出に制限を掛け始めた話

韓国の銀行圏で家計融資貸出が制限され始めました。

韓国には諸外国には珍しい「家計融資増加目標値」というものがあります。政府が具体的な家計融資額を総額ベースで数値目標として設定しており、各金融機関はそれに合わせて年間融資の総額限度を設定しています。
年間の貸出総額の限度額があるわけですから、年末に近付けば近づくほど残り枠に気を配っておかないといけません。うっかり超えちゃうと当局からペナルティ(来年の枠を減らされる)を受けてしまいます。

で、韓国の市中5大銀行が最近、相次いで住宅ローン受付の制限・中断を発表しておりまして、残枠管理に入ったものと見られます。

 



ニュース1の記事からです。

「家計融資はどこで受けられますか?」...銀行・相互金融相次いで「シャットダウン」


(前略)

21日、金融界によると、国民銀行は22日から非対面チャンネルの住宅資金用家計貸出受付を中断する。24日からは対面窓口でも受付を中断する予定だ。

他行の借り換え目的の家計貸出も22日からすべて中断される。非対面専用信用貸出であるKBスター信用貸出1・2の新規受付も22日から中断される。

(中断)

先立ってハナ銀行も25日から今年実行される住宅担保貸出とジョンセ資金貸出の新規受付を制限することにした。

(中断)

一部の銀行が家計貸出の新規受付を中断したことにより、他の銀行も相次いで中断に乗り出す可能性が高い。

(中略)

5大銀行はすでに貸出募集人を通じた貸出受付を中断するなど自主的に家計貸出総量管理に入った。ウリ銀行は営業店別に月10億ウォンまでの家計融資限度に制限している。

国民・新韓・ハナ・農協銀行などはモーゲージ保険加入を中断した。モーゲージ保険は住宅担保貸出と同時に加入する保険で、保険が無ければ少額貸借保険証を除いた金額だけが貸し出しを受けることができ、限度額が縮小される。

(中略)

相互金融界も例外ではない。水協中央会は最近、非組合員対象の家計貸出を前面中断した

信協中央会もやはり20日から年末まで非組合員に対する新規家計貸出を中断することに決めた。

(後略)



ニュース1「"가계대출 어디서 받나요?"…은행·상호금융 연이어 '셧다운'(종합)(「家計融資はどこで受けられますか?」...銀行・相互金融相次いで「シャットダウン」)」より一部抜粋

家計貸出額が減ることで家計貸出総額が減るのであれば結果として良いことかもしれません。

ただ、ローンが組めないとマンション需要が下がるので、それはあまり喜ばしいことではないかもしれません。韓国の建設業界は相変わらず厳しいので。

それと、いわゆる「ヨンクル(魂売って投資)」を不動産で行っている人たちは、マンション価格が上がって売却するときにローンを一括返済するパターンが多いです。
韓国では新規ローンを組む際、一定期間(確か2年)、元本支払いの猶予期間を設けるオプションがあります。その期間は利息だけ払えばいいんですけど、2年経つ前にローンの借り換えをすることで延ばすことができます。

こうしてマンション価格が上がるまでの間、元本の返済を引き延ばすのが、「ヨンクル」たちの錬金術の正体なんですが、借り換えローンも中断となると、これが難しくなりますね。