平均月収618万ウォンあっても生活が厳しいという話

韓国の国家データ処と韓国銀行と金融監督院が共同で調査した「2025年家計金融福祉調査」報告書を発表しました。


これによると、韓国人の平均月収は「618万ウォン(約62万円)」、今年 3月末時点の平均資産は「5億6678万ウォン(約5700万円)」。資産から負債を引いた平均純資産は「4億7144万ウォン(約4800万円)」だそうです。

これだけ見ると、特に問題を感じないのですが、記事のタイトルに「憂鬱」と入っていて、やや不穏です。具体的に何がどう「憂鬱」かは明言されていませんが、流れから「ローン返済金利」かな、と思えます。
「実物資産」が 75.8%と出ておりまして...これってつまり「不動産」です。これが平均資産「5億6678万ウォン(前年比4.9%増)」を底上げしてるんですね。
「5億6678万ウォン」の 75.8%は「約4億2961万ウォン」です。負債を引いた平均純資産が「4億7144万ウォン」ですから、ほとんどトントン(=資産は不動産だけ)です。

つまり「不動産」以外の資産がほぼ無く、月収はローン返済に充てるので生活に「余裕が無い」という内容の記事です。


 

毎日経済の記事からです。

「月618万ウォン以上稼いでも生活できない」...歴代級の「これ」により庶民の暮らしは「憂鬱」


(前略)

4日、国家データ処が金融監督院、韓国銀行と共同で調査した「2025年家計金融福祉調査」結果によると、今年 3月末基準で世帯の平均資産は 5億 6678万ウォンで前年より 4.9%増加 した。

負債は 9534万ウォンで 4.4%増 え、純資産は 4億 7144万ウォンを記録した。

全体資産のうち 金融資産は 24.2% の 1億 3690万ウォン、 実物資産は 75.8% の 4億 2988万ウォンだった。

2024年の世帯の年間所得は 7427万ウォン(月 618万 9166ウォン)で、前年比 3.4%増えた。可処分所得は 6032万ウォンで 2.9%増加 した。

(中略)

世帯の 金融負債は 6795万ウォンで、前年比 2.4%増加 した。

金融負債を保有している世帯の 65.3%が元利金の返済が負担 になると答えた。

純資産不平等の程度を示す純資産ジニ係数は 0.625と集計された。昨年より 0.014上昇し、2012年の統計作成以来の最高値を記録した。

上位 20%の所得を、下位 20%の所得で割ったことを意味する所得5分位倍率は 5.78倍、相対貧困率は 15.3%で、それぞれ 0.06倍ポイント、0.4%ポイント増え、所得格差が深刻化する姿を見せた。

(中略)

地域別世帯当たりの資産規模はソウルが 8億 3649万ウォンで、世宗(7億 5211万ウォン)、京畿(6億 8716万ウォン)などが平均を上回った。

(中略)

世帯主は余裕資金運用方法として「貯蓄と金融資産投資」(56.3%)を最も好んだ。「不動産購入」は 20.4%、「負債返済」は 19.6%などだった。

金融資産投資の際、最も好む運用方法は預金が 87.3%で最も多く、その後を株式(9.6%)、個人年金(1.7%)などの順だった。

(中略)

所得が増加したり余裕資金ができれば不動産に投資する意思がある世帯主は1年前より 3.4%ポイント減った 46.1%だった。

毎日経済「“월 618만원 넘게 벌어도 못 살겠다”…역대급 ‘이것에’ 서민들 삶은 ‘우울’(「月618万ウォン以上稼いでも生活できない」...歴代級の「これ」により庶民の暮らしは「憂鬱」)」から一部抜粋

ジニ係数は 0が完全平等で 1が一人が総取り(= 1に近付くほど不平等)という意味になります。

日本のジニ係数をネットで調べると 0.35~ 0.38あたりの数値をよく見かけると思いますが、これは所得再配分ジニ係数と言われるもので、税金や社会保障による「再配分」を行った後のものです。再配分前のジニ係数は 0.57~ 0.6くらいと思われます。
韓国も確か、所得再配分ジニ係数は 0.3台に納まっていたはずなので、記事に書かれている 0.625は再配分前の当所得ジニ係数だろうと思われます。