韓国、11月までの輸出は半導体けん引で+2.9%...半導体を除くと-1.5%という話

今年 1月から 11月までの韓国の輸出は、昨年同時期と比べて 2.9増となっていますが、ここから半導体を除くと -1.5%に逆転します。

これは構造的なもので、最近ずっとこの傾向なんですけどね。
産業通商部の室長は、半導体を除いた結果が -1.5%で済んだのは「(今年の輸出が)善戦した結果」とポジティブに評価しているようです。

韓国の経済を支えているのは輸出で、韓国銀行のレポートによると、2024年の韓国の GDP成長率(2.0%)のうち輸出の寄与度は 1.9%となっています。
つまり輸出が伸びれば「経済成長」として分かりやすく数字が出るのです。だから最終的に GDP成長率という数字だけが伸びれば良いのであれば、半導体だろうがそれ以外だろうが何でもよい、というのが役人の正直な気持ちかもしれません。


 

釜山日報の記事からです。

「年間 7000億ドル」新次元を控えた韓国輸出...半導体を除けばマイナス


(前略)

7日、産業通商部によると、今年 1~ 11月の累積輸出額は 6402億ドルで、昨年同期より 2.9%増えた。過去 1~ 11月の輸出額としては2022年(6287億ドル)以来3年ぶりの最大値だ。

新政府発足以後には不確実性解消などの影響で6ヵ月連続「輸出増加」行進を継続し、上半期に低調で下半期に好調な「上底下高」の流れを見せている。このような傾向が 12月にも続けば、史上初の年間 7000億ドル突破は無難なものと見られる。保守的に仮定して昨年 12月と同じ水準(613億ドル)だとしても 7000億ドルは軽く超える。

韓国の輸出は、人工知能(AI)の特需に乗り込んだ半導体のおかげで、史上最大の業績に向けて勢いよく走っている。

今年に入って 11月までの半導体輸出累積額は 1526億ドルで、12月の実績を除いてもすでに年間最大輸出額を確定している。従来の年間最大輸出額は昨年の 1419億ドルだった。

しかし、輸出統計を一皮むけば、状況は変わる。半導体を除いた今年 1~ 11月の累積輸出額は 4876億ドルで、昨年同期(4948億ドル)に比べてむしろ 1.5%減少した。

主要輸出品目15品目のうち、半導体(19.8%)、自動車(2.0%)、船舶(28.6%)、バイオヘルス(7.0%)、コンピューター(0.4%)を除けば、10品目は逆成長した。一般機械(-8.9%)、石油製品(-11.1%)、石油化学(-11.7%)、鉄鋼(-8.8%)、自動車部品(-6.3%)、無線通信機器(-1.6%)、ディスプレー(-10.3%)、繊維(-8.1%)、家電(-9.4%)、二次電池(-11)などが相次いで低迷した。

(中略)

先月、全体輸出額で半導体が占める割合は 28.3%で今年に入って最大値を記録した。2002~ 2010年に 10%水準だった半導体比重は今年に入って 2月を除けば毎月 20%台を持続して維持している。

(中略)

来年も鉄鋼、石油化学二次電池産業に困難が予想される中で半導体の一人疾走は続くものと見られ、韓国輸出で「半導体偏り」現象は深化する展望だ。

釜山日報「‘연간 7000억 달러’ 신기원 앞둔 한국 수출… 반도체 빼면 ‘마이너스’(「年間 7000億ドル」新次元を控えた韓国輸出...半導体を除けばマイナス)」より一部抜粋

韓国経済を支える「輸出」に直接・間接的に関わっている就業者は全体就業者(約2840万人)中約 17%の 480万人規模です。

これは、韓国の輸出が伸びたとしても、伸びるのは GDP(見かけ上の経済成長)であって、韓国経済の実態(庶民の暮らし)を反映している数字とは限りません。