現在、ドルウォン相場は 1ドル 1481台で推移しています。一時1484台に乗りましたが、窓を埋めに来ています。
昨日の午後から深夜にかけて熱い戦いが繰り広げられたようですが、奮戦(?)むなしく防衛ラインを突破されました。
今日の始値は、以前「ここを抜けると伸びやすい」とお伝えしたラインを窓開けで突破した位置からスタートしています。現在、窓を埋めてる最中で、このあと再度上昇するかもしれません。
1ドル 1500ウォン台が見えてきたところで「防御用の実弾が足りない」とする記事があったので紹介します。今の韓国政府の外貨準備高は事実上「7ヵ月分の輸入額」に過ぎず(日本=17ヵ月分、中国=14ヵ月分)、これでは政府は積極的な市場安定措置を取ることができない、とするものです。
朝鮮日報の記事からです。
「為替相場の沼」に嵌ったイ大統領...1500ウォン、防御用実弾不足
(前略)
外国為替問題は国家不渡りと関連した非常に敏感な事項であるため、すべての政府が公開言及を控え、極秘裏に外国為替保有額を動員して対応策を施行する。韓国政府が秘密作戦をあきらめてこのように公開対応に乗り出したことについて、すでに第 3次通貨危機状況という分析が出ているのはこのためだ。特に、政府が帳簿上 4300億ドルに達する外貨準備高を持っていながらも、市場への偏りを防ぐことができなかったことを受け、政府作戦の実弾である外貨準備高に問題があるという指摘が出ている。なぜだろう?
外貨準備高の最終用途
第 1次通貨危機が勃発した 1997年 11月、財政経済院(企画財政部の前身)の外国為替当局者らはパニック状態に陥った。短期金融会社と輸入業者がドルを手に入れようとソウル外国為替市場に猛獣のように集まったが、供給されるドルがなかった。ドルに対するウォン相場は毎日午前、取引開始と同時に当時の価格変動制限幅(ストップ高)まで跳ね上がった。このような非常状況では、政府が外貨準備高を市場に供給し、ドルを供給しなければならない。しかし、政府もドルが底をついた。
韓国が通貨危機に見舞われているという事実が海外に知られると、米国の農産物輸出業者が対策会議を開いたというニュースが伝えられた。韓国政府の支給保証が信じられないので、ドル現金を持ってくる韓国企業にだけ穀物を輸出しようという内容だった。中東の石油輸出業者にもこのような動きが広がる勢いだった。
(中略)
政府は、不足している外貨準備高を増やすため、IMF(国際通貨基金)に救済金融を申請した。その後、外貨保有高の拡充に全力を傾けた。外国人投資を妨げていた韓電やポスコのような優良公企業への外国人投資を認めた。外国企業の韓国内工場設立を誘導し、ドルの流入を増やした。非常時に徴集する「第 2の外貨保有高」の確保にも乗り出した。国民年金の海外投資を積極的に増やし、韓国投資公社(KIC)を設立してドル資産の拡大に乗り出した。韓国をドル負債よりドル資産の多い国に変えた。2008年のグローバル金融危機当時に経験した第 2次通貨危機の時も、政府は外貨保有高を守ることに最優先目標を置いた。
(中略)
2度の通貨危機を体験しながら、政策当局者らは通貨危機の再発を防ぐための外貨保有高の適正水準について多くの議論をした。
(中略 ※韓国内議論では 12ヵ月の輸入額 +α との見方が大勢)
世界銀行と各国中央銀行の統計を見ると、日本の場合 2024年の商品とサービス収入は 9520億ドルだった。一方、11月末現在の外貨準備高は 1兆3594億ドルで、17カ月分の輸入額に当たる。中国は 2024年の輸入額が 3兆2193億ドルである反面、11月末現在の外国為替保有額は 3兆7236億ドルで輸入額の約 14ヶ月分だ。韓国の場合、同じ基準を適用すれば 12月現在、外貨保有高 4307億ドルは 2024年輸入額 7555億ドルの約 7カ月分に過ぎない。日本水準になるには 1兆 780億ドル、中国水準になるには 8760億ドルにならなければならないが、はるかに足りない。その上、韓国は日本のようにドル債券の発行が容易な基軸通貨国ではない。中国が持つ世界 1位の輸出大国という利点もない。外国為替専門家らは、韓国の外貨保有高が「ドル配給」水準(12カ月輸入分)にも及ばない点を挙げ、韓国政府の積極的な外国為替市場安定措置は実弾不足で事実上不可能だと見ている。中国が数年前、ハイエナのように駆けつける外国為替ヘッジファンドの攻撃を、外貨準備高を大量に使って敗退させた勝戦報を、韓国で期待するのは容易ではないと言う。
外貨保有高の拡充が急がれる
韓国の今回の通貨危機は、米国が要求した 3500億ドルの投資と国内投資家の海外株式投資ラッシュのために浮き彫りになった。
(中略)
結局、政府が頼る手段は心強い外貨保有高しかないという分析だ。ある外国為替専門家は「政府が外国為替保有額を 1兆ドル程度持っていたとすれば、口頭介入だけでも偏り心理が落ち着き、市場にドルがあふれ出ただろう」と話した。
専門家らは、海外投資が増え、外貨防御膜が脆弱になったため、外貨保有高の拡充が急がれると話す。短期間で拡充できる非常対策としては、①海外株式譲渡税率の大幅引き上げで、海外投資金の国内還流誘導、②利上げによる海外資本流入促進、③外国との通貨スワップ(交換)拡大を挙げる。長期対策としては④公企業売却⑤海外企業の国内直接投資誘致、⑥中東と中南米など新しい輸出市場開拓などを提示している。しかし、このうち多くの対応策が、イ・ジェミョン大統領の資金供給、大きな政府、ポピュリズム政策の方向と相反するため、実現は容易ではなさそうだ。
朝鮮日報「‘환율 수렁’에 빠진 李대통령... 1500원 방어용 실탄 부족(「為替相場の沼」に嵌ったイ大統領...1500ウォン、防御用実弾不足)」)より一部抜粋
1997年の第 1次通貨危機のときも「韓国の外貨準備高は十分」と言われていたんですよ。問題は、その「外貨準備高」が実際には「使えない」状態だったことです。
今も同じで、いくら金額を積んでも、それが使えるのかどうかが大事になります。

昨夜繰り広げられた熱い戦いの記録です。日足だと分かりにくい & Tradingviewのク〇チャートだと見にくいので、investingの 5分足を借りてます。
普段チャートを見ない人にも、普通の動きではないという気がするのではないでしょうか?こういう形のチャートを「ワロス曲線」と言います。
ネタではなく、本当にそう呼ばれます。語源になったのは 2008年から 2009年にかけて韓国ウォンと米ドルの為替チャートに見られた波形です。
この時、チャート曲線がどう見ても尋常ではない異常な上下の値動きを示し、それが 1日に何回も、数時間単位で繰り返されるということがありました。その形が 「www」のように見えたことに由来する俗語です。
なぜそんな異常な波形を示すのかといえば、当局の介入が一番の理由と考えられます。