「CPTPP加入議論もあり、私たちが加入を推進するという意思も再確認した」「前向きな雰囲気で話し合われた」という話

日韓首脳会談ではわざわざ取り上げられませんでしたが、韓国政府がCPTPP加入に前向きな姿勢は変わっていないそうです。前向きというか、前のめりというか。

韓国大統領府は「加入に前向きな雰囲気で話し合われた」と記者たちに話していますが、前向きも前のめりも後ろ向きもありません。日本産水産物の輸入再開はゴールでもありません。
日本産水産物の輸入再開は最低限の「スタート」ラインです。いざ、水産物輸入再開してもCPTPP加入できなければ韓国メディアは「後頭部」案件として報じるかもしれませんが。

加入申請を出すかどうかは韓国の自由ですが(中国だって加入申請済みですからね)、承認を得られるかどうかは韓国がCPTPP協定に韓国が「批准できると全加盟国が納得するか」に掛かっています。多分、韓国のことですから、日本産水産物の問題が解決すれば後はクリア、なんてことはないでしょう。他加盟国との間にも何かしらあるんじゃないでしょうか?


 

朝鮮日報の記事からです。

水産物の輸入再開」持ち出す日...大統領府「CPTTP加入希望、実務協議が必要」

(前略)

ウィ・ソンラク国家安保室長は14日、大阪現地プレスセンターブリーフィングで「今回の首脳会談で食品安全に対する日本側の説明があり、説明を私たちが聴取した」として「CPTPP加入議論もあり、私たちが加入を推進するという意思も再確認した」と話した。ただし「この問題はもう少し実務部署間の協議を要する問題だと考える」と話した。

これまで日本はCPTPP加入を希望する韓国政府に「日本産水産物輸入禁止措置緩和および解除」を前提条件として要求してきた。ウィ室長は「CPTPP加入議論と関連しては私たちの基本的な接近方向を話した」としながらも「詳細な議論はできなかった。(加入に)前向きなトーン(雰囲気)で話し合われた」とだけ答えた。それと共に「詳細な内容は実務的追加協議が必要だという程度で関連対話は終えられた」と話した。

(中略)

ウィ室長は「供給網問題は今私たちが直面した懸案の中で非常に重要な問題」として「国際的イシューであり韓国はそこに影響を受ける国の一つ」と話した。また「私たちは貿易依存度も高く、そのような特定の材料に対する対外依存が高い」とし「安定的な供給網は私たちの経済および経済安保政策で非常に重要なイシューだ。その議論があり、互いに協力しようという共感があった」と話した。それと共に「実務間の準備をしている。もう少し時間がかかるが、成果が出るだろう」と述べた。

(後略)

朝鮮日報「‘수산물 수입 재개’ 꺼낸 日…靑 “CPTPP 가입 희망, 실무협의 필요”(「水産物の輸入再開」持ち出す日...大統領府「CPTTP加入希望、実務協議が必要」)」より一部抜粋

CPTTPに入りたいと言っているのは韓国側なのに、日本産水産物の安全性について自分たちが「聞いてやった」と言わんばかりのポーズを取っているのが笑えますね。

他ソース(聯合ニュース)の記事によると、イ・ジェミョンさんは来日前のNHKとのインタビューで、「(CPTPP加入に向けて)日本の協力を得るための重要な議題」と話したそうです。
CPTPPでは、韓国が行っている日本産水産物に対する輸出規制のような措置が出来ません。そして、加入する前からCPTPP協定への批准が満たされていることが条件となります。

ですから、韓国が本気で、正攻法でCPTPP加入を目指すなら、日本産水産物輸出規制解除は避けて通れない道なんですけれど、それを「日本からの協力を得るための重要な議題」というのは、CPTPPが何なのか分かっていないのか、わざとはぐらかしているのか、どちらかとしか思えません。
多分、後者でしょう。
今まで散々、国内向けに威勢の良いことを言ってきたのに、いざとなると「実用外交」を盾に日本のご機嫌を伺うようなことをしているので、国内向けに「これはカードだ」とアピールしているんじゃないでしょうか。

そうそう、今回の日韓首脳会談の主な成果は「人道主義的次元の協力を強化」だそうです。遺骨のDNA鑑定の話がありましたが、恐らくそれのことです。イ・ジェミョンさん、そのためにわざわざ来たんでしょうか?