IMFが「グローバル金融安定報告書」を公表しました。
この中で、為替リスクに晒されたドル資産規模について警告しています。ある国の外国為替市場規模に比べて、持っているドル資産の規模が「多すぎる」場合、為替変動の衝撃を為替市場が吸収できない可能性が高くなる、との警告です。
例えば、仮にドル円 1ドル 150円後半から 140円前半に急騰したとします。「ドルの価値」としては下がるので、日本国内では持っているドル資産を清算して「円」に変えようとする動きが加速します。それが更に「円の急騰」を招きます。
為替市場規模が充分でないと、この「円需要」を吸収しきれずにボラティリティ(変動幅)が拡大して為替の不安定化を真似く恐れがあるということです。
今回、IMFが公表した資料によると、調査対象国で一番倍率が高かったのが台湾の45倍でした。韓国は約25倍で、やはり「不均衡に大きい」に分類されています。
ちなみに、日本はドル資産は多いものの、為替市場規模も大きいので 20倍未満と集計されています。
ヘラルド経済の記事からです。
韓国の為替リスクドル資産、外国為替市場の25倍...IMF発の警告音
18日、国際通貨基金(IMF)の「グローバル金融安定報告書」によると、韓国は外国為替市場規模に比べ、ドル資産為替露出比重がかなり大きい国家に分類された。
最近ウォン・ドル為替レート上昇圧力を大きくする構造的背景として作用すると同時に、グローバル金融市場の不確実性局面で為替レート変動性に脆弱になりうることを示唆する。
IMFが昨年10月に発刊した報告書で提示した「外国為替市場規模(月間取引量)対比為替露出ドル資産」指標からだ。この指標は各国の外国為替市場が為替変動の衝撃をどれだけ吸収できるかを計る構造的尺度として活用される。
(中略)
外国為替市場対比為替露出ドル資産倍率が最も高い国は台湾(TWN)で、約45倍に達した。台湾のドル資産規模は韓国とほぼ同じだが、外国為替市場規模が小さいため倍率が相対的に高かった。
絶対資産規模だけを見れば日本(JPN)が最も大きいが、日本は外国為替市場規模もやはり大きく倍率は20倍を下回ると分析された。
ドイツやフランス、イタリア、スペイン、オランダ、オーストリアなど欧州主要国は、外国為替市場対比為替露出ドル資産の割合が一桁の倍率に止まった。
欧州主要国やカナダ・日本は準基軸通貨経済圏という点で事実上韓国と台湾に警戒心を要求する指標とも見られる。
外国為替市場対比為替露出ドル資産倍率が高い非基軸通貨局は、ドル価値変動にともなう衝撃を外国為替市場で短期間に吸収しにくいという点からだ。
(中略)
最近、国民年金が「戦略的為替ヘッジ」を本格化したのも、このような為替レート変動リスクを事前に管理しようとする趣旨と解釈できる。
反面、概して為替露出状態で海外株式投資に乗り出す別名「西学アリ」に対しては個人の資産運用だけでなくマクロ経済次元でも危険管理の必要性が共に提起されている。
(後略)
ヘラルド経済「한국 환리스크 달러자산, 외환시장의 25배…IMF발 경고음(韓国の為替リスクドル資産、外国為替市場の25倍...IMF発の警告音)」より一部抜粋
「個人の資産運用だけでなくマクロ経済次元でも危険管理の必要性が共に提起されている」って、個人にウォン安が進行しないよう、海外市場に投資するなって遠回しに言っていませんか?大丈夫?
なんか全部「個人投資家が悪い」みたいに韓国メディアは報じますが、実は最近まで国民年金が一番外国市場に投資していました。 昨年の第三四半期の国民年金海外株式ポートフォリオは「16億ドル(約2兆3千億ウォン)の純買収」です。主にAI株に偏っています。 まあ、この資金はそのままウォン→ドルで準備されたわけではなく、ドルで受け取った運用益を再投資した分もあるとは思いますけれども。 それでも多分、怒られたんだと思います。稼いだドルをウォン転して通貨防衛に貢献しなかったから。