米財務省が連邦議会に提出した報告書で、最近の韓国のウォン安を「韓国経済の強力なファンダメンタルズ(基本基調)と合わない」と評価していることが分かりました。特に国外(主に米市場)に投資する個人投資家「西学アリ」にも言及し、韓国の「独特な現象」と言及したとのことです。
ソウル経済の記事からです。
「ウォン安、西学アリの影響...韓国のファンダメンタルズと合わない」
(前略)
米財務省は 29日(現地時間)、連邦議会に報告した「主要貿易相手国のマクロ経済および為替政策」半期報告書で、韓国と中国、日本、台湾、スイスなど10カ国を観察対象国リストに載せた。
米国は 2015年に制定された「貿易促進法」により、自国との交易規模が大きい上位 20ヵ国のマクロ経済と為替政策を評価し、一定基準に該当すれば深層分析国または観察対象国に指定している。
(中略)
昨年 6月の報告書でも、観察対象国に指定された韓国は、今回も名を連ねた。報告書によると、韓国は△経常収支(GDP比5.9%)△対米貿易黒字(520億ドル)部門で指定要件を満たした。ただし外国為替介入要件は GDP対比 -0.4%で基準に該当しなかった。今回の分析対象期間は 2024年 7月から 2025年 6月までだ。
報告書は「ウォンは 2025年末にさらに切り下げられた」とし「これは韓国の強力な経済ファンダメンタルと一致しない動き」と評価した。財政経済部のある関係者は「昨年以後、ウォンが一方向劣勢で過度に動いたのは適切ではないという米財務省の状況認識を示唆したもの」と話した。
財務省はウォン安の背景として「西学アリ」に直接言及した。報告書は韓国銀行資料を引用して「韓国の民間部門資金流出は**個人投資家が海外株式を買収する『独特な現象』**から始まった」と書いた。ここで「独特な現象」とは海外株式投資をする西学アリを意味する。
ソウル経済「“원화 약세, 서학개미 영향…韓 펀더멘털과 맞지 않아”(「ウォン安、西学アリの影響...韓国のファンダメンタルズと合わない」)」より一部抜粋
報告書ではウォン安の原因を「西学アリ」としたわけではないようですが、民間部門の資金流出に「西学アリ」の動きが大きく影響していることを示唆したものであることは間違いないと思われます。
その上で、このタイミングで「西学アリ」に言及した報告書が出たことは、暗に「ウォン安は韓国の国内事情。つまり金融政策で対応すべきこと。それが出来ないのは自業自得であって、米国が通貨スワップを結んでやる必要は無い」と言っているとも考えられます。