大韓商工会議所発表資料が「フェイクニュース」と断じられた話

イ・ジェミョンさんが大韓商工会議所が出した報道資料を「フェイクニュース」と批判しました。

具体的に「何が」フェイクなのかというと、大韓商工会議者が引用した英コンサルティング会社「ヘンリー&パートナーズ」の「Wealth Migration(富裕層移住)」データの集計方法について、プレシアンが「根拠不明なSNSプロフィール集約資料」と批判したことを指しています。
ヘンリー&パートナーズの「Wealth Migration(富裕層移住)」では韓国は昨年「富裕層2400名が海外移住し(前年比2倍)世界で4番目の多さ」とされています。これが「根拠薄弱なSNSプロフィールを元に集計されたデータであり、フェイクだ」ということです。


 

ハンギョレの記事からです。

イ大統領「大韓商工会議所がこんなことを...故意にフェイクニュース、信じられない」

(前略)

イ大統領は7日、X(旧Twitter)を通じて「私利私欲と政府政策への攻撃のために偽ニュースを作成し拡散する行為は非難されるべきだ」とし「法律に基づく公式団体である大韓商工会議所がこのようなことを公に行うとは信じられない」と述べた。

大統領はこの記事にインターネットメディア『プレシアン』のコラムを添付した。この日掲載されたコラムのタイトルは『存在しない百万長者脱韓国···時代遅れの餌をむやみに手に入れた保守メディア』だ。大韓商工会議所は、昨年韓国を離れた高額資産家が2400人で、前年の2倍に急増し、世界で4番目に多いという研究結果を報道資料に引用したが、調査主体が外国の移民コンサルティング会社であり、調査方法も不十分で信じがたいというのがコラムの論旨である。さらに、保守メディアや経済紙がこのような研究内容を報道した事実に言及し「大々的に引用されたこの記事のタイトルが根拠も不明なSNSプロフィール集約資料であることを知っているのかどうか」との内容も含まれていた。

経済団体である大韓商工会議所は、先日3日に配布したプレスリリースで「韓国の相続税負担における資産家の流出は世界第4位」とし「納付方式の改善」が現実的な解決策であると訴えた。国内の相続税負担を軽減するための国会の法改正の議論が必要だという趣旨である。

この資料で商議所は、イギリスの移民コンサルティング会社「ヘンリー&パートナーズ」のデータを引用し「韓国の高額資産家の純流出規模が2024年の1200人から2025年には2400人に急増した」とし、「これはイギリス、中国、インドに次ぐ世界4位である」と主張した。相続税のために韓国を離れる国内の資産家が急増しているということだ。

(中略)

問題は、商工会議所が引用した移民コンサルティング会社「ヘンリー&パートナーズ」の情報の信憑性が低いという点だ。このため、大韓商工会議所も報道資料配布当日に遅れて「協力要請資料」を再配布し、「該当統計(韓国の資産家流出統計)は算出方法と方法論に追加的な検証が必要であるとの指摘がある」とし、「学術的・公式統計として引用するには一定の限界が存在する」と認めた。

(中略)

これについて大統領は「政策を作る主権者である国民の判断を曇らせようとする意図的なフェイクニュースは民主主義の敵だ」とし、「厳しく責任を追及し、再発防止策を講じなければならない」と述べた。

ハンギョレ「이 대통령 “대한상의가 이런 짓을…고의로 가짜뉴스 믿기지 않아”(イ大統領「大韓商工会議所がこんなことを...故意にフェイクニュース、信じられない」)」より一部抜粋

ヘンリー&パートナーズについて一応補足しておきますと、この会社自体は世界最大規模の「投資による居住権・市民権取得アドバイザー」企業です。「富裕層向けの移民・国籍取得コンサルティング会社」と言った方が分かりやすいでしょうか?個人以外に政府向けにも移民政策アドバイスをしているらしいです。

公表資料の信ぴょう性については、確かに一部で批判もありますが、上記記事で言われているように単純な「SNS集約データ」ではありません。SNS(具体的にはLinkedInなど)の居住地データは実際の税務上の居住地(税金を納めている場所)や海外移住の事実と一致しないことがあるので、問題とされるのはそこです。

ただし「Wealth Migration(富裕層移住)」レポートはその他にも「不動産登記」「会社登記簿」「国際不動産業者・資産運用家からの聞き取り調査」「各国富裕層からの問い合わせ情報」などを指標として利用して推測値を算出しています。「SNSプロフィールデータ」はあくまで指標の一つですから、逆に言うと「一致しなくて当然」です。

それよりも、同じ基準で算出された推測値が「2倍」に増えた点に注目したらいいんじゃないですかね?「同じ基準」なのに、なぜこうも違いが出たのか、要因は何か、とか。