新鉱物が発見された話

茨城県日立鉱山(1981年閉山)で採取された鉱石の中から新鉱物が発見されたそうです。
発見した東北大の研究グループは「日立鉱」と命名したそうです。
※記事の書き方からして、まだ研究グループが発表しただけで、JAMSやIMAなどのオフィシャルに認定されたわけではないようです。


日立鉱の特徴として、断面幅0.1㍉以下のトポロジカル絶縁体超伝導体と似た結晶構造を持った鉱物だそうです。

トポロジカル絶縁体は、確か表面は電気を通すのに中は絶縁体、という変わった特徴を持っていたと記憶しています。(量子コンピュータ実現への鍵となるのでは、と期待されていたのだったか…?)
まだ生まれて間もない素材のため、何に使えるのか、既存の何と置き換え可能なのか手探り状態だったはずです。
つまり可能性の塊です。


ただし、今回発見された日立鉱は、どうも鉱物資源として利用できるほどの埋蔵量は無いようです。
ですがその結晶構造を分析・解析することで性質を調べ、欲しい性質を持った結晶構造を安定的に作成する技術を確立するのが素材研究の分野であり、日本の得意分野でもあります。

製造業において素材が占める役割は大きいです。
今後、研究の幅が拡がっていくことを期待したいです。