経済
少し前から「4月危機説」という言葉を報道でチラホラ目にしていました。PF(プロジェクト・ファイナンス)の満期が今年上半期に集中していることから出てきた説ですが、本日行われたコミュニケーション会議で金融委員会の副委員長がこの懸念を「一蹴」しまし…
日本をベンチマークしたという「企業バリューアッププログラム政策」ですが、その後はあまり話を聞きません。そもそも、なぜ韓国のPBR(企業が持っている資産と企業価格の割合)が低い企業が多いのか…それは一言でいうと「所有と経営が分離されていない支配…
韓国経済が「1997年の通貨危機以来、最も危険な状況」というコラムがありましたので紹介します。韓国経済の抱える問題や諸外国との違い、現状認識について分かりやすくまとめられていると思います。ただ、いつものことではありますが具体的な解決策には触れ…
今日は韓国でバリューアッププログラムの詳細が発表される日でした。先週末、KOSPIは期待感からか上昇傾向にあったのですけど、今日の発表でクライマックスを過ぎ下落に転じました。一部では詳細案が市場の期待に及ばなかったことによる「失望売り」とも言わ…
今月26日から住宅ローンにストレスDSRが段階的に導入されることになるそうです。変動金利制の場合は最大の1.5%、その他固定制や混合型は少し適用金利が下がります。家計債務を抑える狙いがあるんでしょうが...DSRを適用しないローンもまだあるので、どの程度…
半導体業況の回復に伴い、半導体装備会社が「恩恵」を受けている、との記事がありましたので紹介します。特に米国や日本の主要半導体装備会社に恩恵は集中していて、これらは中国、韓国、台湾、米国などに顧客企業を持っており、米国、韓国、台湾には先端装…
香港ELSの損失額は1月19日までの時点で2296億ウォンでした。それが今月15日までで6000億ウォンを超えたそうです。確定損失率は約54%です。旧正月の連休前に金融監督院が現場検査を終えていましたが、一部追加検査が必要と判断される事例が確認されたそうで、…
日本で「多重債務者」というと「複数箇所から借入を行っている人」との意味になるようで、具体的に何カ所以上という規定は無いようです。韓国はこれが「3ヵ所以上」と規定されています。なぜかは分かりませんが。で、この3ヵ所以上から融資を受けた「多重債…
住宅都市保証公社(HUG)というものがあります。その名の通り「公社」でして、韓国国土国交省傘下の公企業です。住宅都市基金法を元に設立され、住宅保証機関として国民住宅福祉の向上と住宅市場安定のために運営されているそうです。具体的には分譲契約者の…
年初にユンさんは「コリアディスカウントを解消する」と宣言しました。そしで1月中頃、「企業バリューアッププログラム」を用意する計画を強調し始めました。最近では韓国メディアでは「PBR」が執拗に取り上げられています。「PBR」とは「Price Book-value R…
香港ELSの(不完全)販売に対する調査がひと段落ついたそうです。もうじきソル(旧正月)連休なので、その前に一区切り付けて必要があれば追加検査を行う方針とのこと。報道の目はすでに「賠償比率」に向けられています。初回加入者と再加入者・モバイル加入…
米国の政策金利は据え置かれました。2月1日早朝(現地時刻1月31日)には、FOMC議長のパウエルさんが市場の「引き下げ期待感」を一蹴するような発言もしています。金利が下がらないと住宅市場は活性化しないと韓国では考えられているようです。逆に言うと、金…
韓国の証券市場だけ世界と逆行している...なぜだ?的な記事を紹介しましたが、もしかしたら関連があるかもしれない話題がありましたのでご紹介。あるテーマ株価が「なんの検証もされていない情報」で急上昇・急下落を繰り返していることから、証券関係者の中…
先週あたりは、韓国経済は「中国と連動しているから」という見方が報じられたりもしていましたが、その中国(+香港)が少し持ち直してきても、韓国だけは依然として下げています。韓国の証券関係者らは「明確な理由が分からない」と首を傾げているそうです…
「25年ぶりに韓国が日本に押された」...ここ2~3日、この手の記事をよく見ます。最初に予測値が出たときにも騒がれていましたが、いよいよ現実的になったことで改めてその意味を考えているようです。成長率の話です。去年の韓国の成長率は1.4%(確定値)と出…
年明け以降も日本証券市場と米証券市場は上昇を続けています。日経225が好調なのは昨日も触れましたが、米国でもS&Pは史上最高値を更新していますし、NYダウ平均は初めて3万8000ドル台に乗りました。一方で、韓国証券市場の動きはあまり芳しくありません。「…
香港H指数連動の香港ELSの暴落で韓国人個人投資家(アリ)たちが大きな損失を被っているという記事を2度ほど紹介しました。その香港ELSは基本3年満期で販売されるので、今年満期を迎えるもののほとんどが2021年に発行されたことになります。
香港H指数の下落が止まりません。年初からすでに10%以上下落しており、香港H指数に連動している香港ELS(株価連動証券)の損失確定額は19日までで2296億ウォンに拡大しました。先週が1068億ウォンでしたから倍増です。全体損失率は52.8%です(最大は56%)。…
韓国で今年満期を迎える予定の社債が史上最大規模の46兆6000億ウォン(約5兆1500億円)となる見通しです。このうち半分以上の28兆6000億ウォンが上半期に集中しているとのこと。韓国銀行は市場の状況(流動性、投資需要など)から「円滑に消化される」と見通…
香港ELSが大騒ぎになっています。金融商品の一つ(詳しくは以下で説明)ですが、今月満期を迎える商品が沢山あるそうです。少し前から一部で「顧客が金融リスクをきちんと把握していなかったのではないか?」な報道が出ていました。販売過程でちゃんと説明が…
高級輸入車大好き韓国人が昨年購入した法人名義の高級輸入車がまた増えたそうです。ユンさんが公約に掲げていた「黄緑ナンバープレート導入」...取得価格8000万ウォンを超える法人車に黄緑色のナンバープレートを義務付ける制度...がついに始まるのを前に、…
最近、韓国では「報復旅行」と言ってコロナ禍で制限されていた海外旅行に出かける人が増えているそうです。しかし、逆に海外から韓国に訪れる観光客は大して増えておらず旅行収支は赤字化しています。最近出た昨年11月の集計では、直前の10月の2倍の赤字でし…
テヨン建設のワークアウトが債権団の75%の承認を受けて一応スタートすることになったそうです。これによりテヨン建設の債務返済は3ヵ月間猶予され、詳細な内部調査が実施されます。その間の運営資金は追加の融資が受けられないのでテヨン建設が自力で確保し…
昨年末時点の銀行圏の家計貸出残高が1095兆ウォンと集計されました。1年で37兆ウォン増えた計算です。金利上昇は凍結状態とはいえ、下がったわけではありません。3.5%据え置きです。にも関わらず増えているのは、昨年1月に出されたDSR規制なしの低金利ローン…
サムスンの昨年の年間営業利益の暫定集計が出ました。6兆5400億ウォン(暫定値)です。昨年、恒例の成果報酬が大幅カット(事業所によっては「0」)だったことから業績が悪いことは誰でも予想出来ていたことと思いますが、10兆ウォン(約1兆1千億円)を下回…
テヨン建設がまた約束を破ったそうです。以前はテヨン・インダストリーを売却して得た資金をテヨン建設に支援すると発表していたにも関わらず支援しなかったと指摘されていました。テヨングループはこれに対して、全額一気に支援するんじゃなくて都度都度出…
プロジェクト・ファイナンス(PF)の貸出残高は130兆ウォンと推算されています。このうち30兆ウォンがブリッジローンで100兆ウォンが本番PFと見られています。この推算を出した建設産業院によると、最大で70兆ウォンが不良債権化する可能性があるとの試算が…
先月28日にワークアウト(企業回生)申請したテヨン建設ですが、債権団から不興を買っているようです。テヨン建設の母体であるテヨングループは、テヨン建設のワークアウト申請日当日にテヨン・インダストリーを売却して得た資金の一部(1133億ウォン)をテ…
テヨン建設の企業改善作業関連の話題が大きく報じられています。金融界への影響は「限定的」とされつつも、大きく膨れ上がったPF融資残高が無くなるわけではありません。第2、第3を心配するのは当然でしょう。PF同様「膨れ上がっている」家計と企業の民間負…
PFの危機続報です。イヴの日に「PF危機の現況」としてお伝えした件で少し触れた業界16位のテヨン建設について、企業改善作業...日本で言う「会社更生法」の適用申請に踏み切るかもしれないという話です。第3四半期末時点でテヨン建設の負債比率は478%に達し…