日本を支援するのは日本に克つため、という話

韓国の慶尚南道にある慶州市が、姉妹都市である奈良市と、歴史文化都市という面が慶州市と似ているという理由で京都市に、それぞれ防疫資材を支援提供してくれたそうなのですが、そんな慶州市に対して「土着倭寇」「チョッパリ」「正気か?」といった非難や反発が起こっているそうです。

これに対して慶州市の市長は、2016年の地震被害の際に受けた海外からの支援の中には日本からのものもあったわけだし、相互主義の原則に基づいたもの、としています。


ここまでであれば、市長の言い分は最もだと思います。
ですが、この後に「支援をする寛大さを見せることが日本に勝つこと」、とか「必要なのは無条件な反日ではなく、未来志向的な克日」という主張が飛び出してきて、思わず「んん?」となりました。
人道支援一つとっても、日本を「下」としないと名分が立てられないようです。


イーデイリーの記事からです。問題の市長の発言箇所だけ抜粋します。

また「今は日本が韓国よりも防疫的に非常に厳しい状況なのに、このような時に大局的次元で助けになるのが文化大国である私たちの度量であって、真に日本に勝つ道ではないだろうか。戦争中、敵にも医療など人道主義的な支援はするはず」と言った。


(中略)

チュ市長は「そのような複合的な観点から、防疫に多少余裕ができた我々の市が支援するようになったという点をご理解いただき、今、私たちに必要なのは無条件の反日ではなく、未来志向的な克日(日本に勝つこと)という点を切に訴えさせていただきたい」と締めくくった。

イーデイリー「'日 방역용품 지원' 경주시장 "우리도 지진 때 도움받았다"(「日防疫品支援」慶州市長「私たちも地震の時に助けられた」)」


敵(日本)を支援することは自らの度量を示すことであり、そうすることで我々は「克日」することができる。
日本を支援することは日本に勝つためである、という理論です。

私にはこの理屈は理解できませんが、韓国の言う「支援」が「人道支援」や「友好の証」という意味ではなく、「上から下への施し」という意味だと受け取れば筋が通っているような気がします。(だから北朝鮮は韓国からの支援を袖にするのかもしれません)


一つ間違いないことは、反日だろうと克日だろうと彼らの内的動機付けが違うだけで、日本を敵視して打ち倒そう(貶めよう)とする行動そのものは同じということです。つまりとても迷惑。