世界経済フォーラムが「グローバル競争力レポート2019(The Global Competitiveness Report 2019)」を発表しました。
公共機関、社会インフラ、情報通信技術、マクロ経済の安定性、健康、スキル、製品市場、労働市場、金融システム、市場規模、ビジネスダイナミズム、イノベーション能力の12の項目をスコア化し、評価する指標です。
対象は141の経済圏で、この141で世界のGDPの99%を占めるとされています。
順位 | 国名 | スコア |
---|---|---|
1(▲1) | シンガポール | 84.8 |
2(▼1) | アメリカ | 83.7 |
3(▲4) | 香港 | 83.1 |
4(▲2) | オランダ | 82.4 |
5(▼1) | スイス | 82.3 |
6(▼1) | 日本 | 82.3 |
7(▼4) | ドイツ | 81.8 |
8(▲1) | スウェーデン | 81.2 |
9(▼1) | イギリス | 81.2 |
10(-) | デンマーク | 81.2 |
※カッコ内は昨年からの順位変動
※スコアの平均は61
日本のスコアの詳細は、インフラ(93.2)、マクロ経済の安定性(94.2)、健康(100) などが高い一方、労働市場(71.5)や教育の質73.3) が相対的に低くなっています。
学校教育自体は高いのですが、批判的思考の訓練が不足しているようで、レポートではそれが「スキルギャップを促進する」と指摘しています。
労働市場においては雇用と解雇の柔軟性の不足や労働力の多様性などが足を引っ張り、ビジネスのダイナミクス性を弱める、との指摘です。
ただ、雇用の柔軟性はともかくとして、すぐに首を切れる状態、というのが必ずしも労働者にとってプラスと言えるのかは私には疑問ですけれども…。
トップ10以外のアジア諸国は、12位に台湾、13位に韓国の後は27位マレーシア、28位中国まで大分間が開きます。