韓国経済成績OECD内で2位...「韓国政府の我田引水」という話

1週間ほど前に英国のエコノミストOECD加盟35ヵ国の経済成績を発表しました。1位がギリシアで2位が韓国でした。
どういう基準で評価されたものなのか、詳細はちょっと分からないのですが、韓国政府のはしゃぎっぷりは凄かったようで、翻訳記事を用意してメディアに配布したらしいです。

これについて、同じエコノミストの別の記事を引き合いに出して「労働時間」という観点で見ると決して韓国の経済成績は良くない、という主張がありました。

 



ハンギョレの記事からです。

韓国が経済成績2位?ユン大統領が言及しなかった「反転の世界順位」


(前略)

ユン大統領は19日、国務会議でとある外信の報道に言及し「韓国政府が堅持してきた健全財政基調の下での民間主導、市場中心の経済復元への努力に対する評価」と述べた。英国の経済週刊誌エコノミストが今月17日「今年どの国の経済が善戦したか」と題した記事で経済開発機構(OECD)加盟35ヵ国のうちギリシアを今年の経済成績1位、韓国を2位に挙げたことを指す言葉だ。

(中略)

しかし、わずか2日前の15日、エコノミストは全く違う性格の報道もした。「2023年世界で最も裕福な国」という題の記事で同メディアは178ヵ国の1人あたり所得を比較した結果を公開した。韓国は昨年、市場為替レート基準で1人あたりの国内総生産GDP)が3万2300ドルで世界31位、各国の物価水準を考慮した購買力平均(PPP)為替レート基準で1人あたりの国内総生産は5万100ドルで30位だった。しかし、購買力平均の為替レート基準で、各国の労働時間を考慮した1人あたりの国内総生産(3万5900ドル)は順位が47位に急落した。これは日本(3万8400ドル)はもちろん、トルコ(4万4700ドル)、ポーランド(3万9200ドル)、ルーマニア(3万7600ドル)よりも少ない。

エコノミストはこの記事で「韓国の労働者は当別長時間労働に耐えている」と指摘した。生産性向上が遅い反面、夜勤を煽る劣悪な職場文化、長い勤務日と少ない休日、高い自営業者比重など世界最上位圏の長時間労働が韓国の所得を支えているという意味だ。

(後略)



ハンギョレ「한국이 경제성적 2위? 윤 대통령이 말하지 않은 ‘뒤집힌 세계순위들’(韓国が経済成績2位?ユン大統領が言及しなかった「反転の世界順位」)」より一部抜粋

最後は韓国政府の態度を「我田引水」としています。
労働者の長時間労働の上に築かれた成績でエコノミストが「経済成績2位」を付けたのに、それを「韓国政府の努力への評価」と解釈したことへの批判です。

現時点で800件を超えるコメントが寄せられていますが、ザーッと見た限り政府への批判の声しかありません。

政府には選挙に向けて「経済成績」をアピールする狙いがあったんでしょうけど逆効果だったようです。せめて余計な事(韓国政府の努力への評価)を言わなければ良かったと思うんですが。