コロナウィルス、ネコ科は感染するかもしれない話

以前、香港でコロナ陽性患者の飼い犬からウィルスが検出された事例では、犬自身に症状が無かったため「感染した」可能性は低い、とされていました。
が、どうもネコ科は感染する上に症状が出るかもしれないです。


先月末頃、ベルギーで猫の感染事例と思われるものが報告されています。症状の無かった犬とは違って、呼吸器系・消化器系への一過性の問題があったそうです。(ただし、この症状がCOVID-19によるものか、別の疾患によるものかはハッキリしていない)


更に、米国の動物園ではトラから陽性反応が出ています。このトラは咳の症状があったため検査を行ったそうです。
同じ動物園のライオン4頭についても、呼吸器系の症状と若干の食欲減退が確認されています。

この動物園では飼育員の一人が陽性判定(無症状)を受けており、この飼育員からの感染が可能性の一つとして検討されています。

ベルギーの猫も含めて、いずれも重篤ではなく回復が見込めるとのことです。


他の事例としては、中国の研究チームが実験を結果を査読前論文にまとめています。
ただし、これは米国の専門家が指摘している事ですが、「高濃度のウィルス」を猫に直接噴霧する方法が取られており、日常で高濃度のウィルスにさらされることはまずありえないため、「極めて人為的」な方法と言えます。
この実験により感染させられた猫6匹(生後8ヶ月)のすべてで症状は出なかったそうです。

査読前論文ですし、極めて人為的な手法が取られていることから、これだけで猫が感染する/しない、症状が出る/出ないは判断できません。人から猫、猫から人への感染がありえるのかも分かりません。

が、猫を飼っている人は万が一陽性判定を受けたら、猫との接し方に気をつけるに越したことはありません。