スマホカメラは既に単純な画素数勝負の時代ではないんだな、という話

スマホのカメラ機能はアピールポイントとして注目されることが多いと思います。正直、CMはほぼカメラアピールしかしてない気がします。
個人的には、スマホは汎用機であるが故に専門機を超えることは無いと思っているので、カメラ機能はそこそこ…というか、ホワイトバランスが自然なのが一番好きです。


それはともかく、DXOMARKが最新のスマホカメラ性能ランキングを出しているのですが、画素数神話が壊れているみたいです。
ここのランキングを見たのは初めてですが、同じ条件下で比較してあるのでそれぞれの特徴が分かりやすくてなかなか面白いです。


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上が現時点のランキングです。
上位は全て中華メーカーで、6位にようやくSamsung、以後も中華メーカーで10位にAppleです。
これだけ見ると中華圧勝、で終わってしまうのですが、ちょっと視点を変えてイメージセンサで見てみます、カメラ性能の心臓部ですから。


そうしますと、1位から3位までと6位、10位はSony製、4位、7位、9位がSamsung製、5位、8位がライカ製となります。

順位 メーカー名
1 Sony
2 Sony
3 Sony
4 Samsung
5 Leica
6 Sony
7 Samsung
8 Leica
9 Samsung
10 Sony


Sonyが健闘しています。

素数だけで見ますと、4位、7位、9位のSamsung製のイメージセンサは画素数が1億800万と、1位のHuawei P40 Proと2位のHONOR 30Pro+に搭載されているIMX700の5200万画素の倍です。性能は圧倒です。
しかも、4位のXaomi製に搭載されているのは第一世代、7位のSamsung製に搭載されているのは第二世代です。
最新のイメージセンサがスペックの上では高いはずなのに、評価が芳しくない状態です。


レビューを読んで見ると、フラッシュを使用した際にノイズが入る問題があるようです。
更に、ポートレイト撮影時の人の頭髪に補正(シャープネス)が掛かりすぎて「少し不自然」に見えるという指摘があり、イメージセンサ自体のパフォーマンスというより、それを補正する側のソフトウェア的な部分での評価によってスコアを落としている印象です。


ここまでスペックが伸びてくると、イメージセンサ単体の性能云々ではなく、トータルでのカメラ機能としての設計が大事になってくるんだな、というのが改めて分かります。

活かすも殺すも設計次第。
本当に拘るなら実機をイジってみないと、メーカー公表のスペック表だけじゃ分からない部分ですね。