世界最小の恐竜の卵の化石が日本で発見された話

兵庫県丹波市には白亜期の地層があって、2006年には丹波竜(タンバティタニス・アミキティアエ)というティタノサウルス形類(竜脚類)の新種の恐竜の化石が見つかっています。

2019年1月〜3月に行われた大規模発掘調査で白亜期前期(約1億1千万年前)の地層から形を留めた状態の卵の化石が4点収集されました。
全て別種の獣脚類(ティラノサウルスのように後ろ足二本で立つ種類)の卵で、内1種が新種(新卵種)と分かりました。
見つかっている中では世界最小で、長さ約4.5cm、幅約2cm…大人の親指くらいの大きさしかありません。(ちっちゃ!)


ヒメウーリサス・ムラカミィ(Himeoolithus murakamii)と名付けられたこの卵種、小型恐竜の卵ですが、どんな恐竜かは不明です。
獣脚類で非鳥類型ということは分かっています。大きくなると体重2kg程度と予想されています。(うちの猫より軽い)

学名の「Hime」は日本語の「小さい、可愛らしい」の意味(ヒメリンゴのヒメ)、「oolithus」は「卵の石」を意味するギリシア語で、「murakamii」は丹波竜の第一発見者の名前に由来するそうです。


卵の化石の周囲では大量の卵の破片が密集状態で見つかっていることから、巣であった可能性が高いそうです。
恐竜の営巣について、貴重な研究資源になりそうです。


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筑波大学のプレス用資料より

こんなポ○モンみたいな恐竜ならペットとして人気出そう…。