ワクチン確保に苦戦中の韓国を尻目にファイザーとの大規模契約が続々決まっている話

「ワクチンスワップ」なんていう謎用語が飛び出すほどにはコロナワクチンの確保に韓国は苦戦しています。
そんな韓国を尻目にEUとカナダがファイザーと大規模契約を結んだことが明らかになりました。日本も9月末までに追加供給を受けることが決まっています。



朝鮮日報の記事からです。

ファイザーEUと18億回分の世界最大ワクチン契約


欧州連合EU)がファイザーと世界最大規模のワクチン供給契約を締結する予定だとロイター通信が23日(現地時間)報じた。EU執行委員会は同日、米製薬会社ファイザーのコロナワクチン18億回分を確保する契約を交わすものと見られると明らかにした。単一契約としては世界最大規模のワクチン供給だ。

ウルズラ・フォン・ディア・ライエンEU執行委員長はこの日「7月末までにEU成人人口の70%に接種できる十分なワクチンを確保すると確信している」と述べた。EU全体の人口は4億5000万人余りで18億回分は全人口が4回ずつ受けられる物量だ。

(中略)

カナダも同日、ファイザーと1億8500万回分のコロナワクチン購買契約を交わしたと明らかにした。カナダのジャスティン・トルドー首相は記者会見で「来年と再来年にそれぞれ3500万回と3000万回分のブースターショット用ファイザーワクチンを提供される」と明らかにした。2次接種を終えて、3次接種のためのワクチン物量を確保したという意味だ。

(中略)

各国がファイザーと大規模な契約を成立させ、ほかの国へのファイザーワクチン供給状況はさらに悪化しかねないという懸念が出ている。ファイザーが米国やベルギー工場の生産量を増やしているが、すでに契約供給量が年間予想生産量を超えているだけに、必要な時に受給が適宜行われるかどうかが不明なためだ。

朝鮮日報「화이자, EU와 18억회분 세계 최대 백신 계약(ファイザー、EUと18億回分の世界最大ワクチン契約)」より一部抜粋


記事では触れられていませんが、日本も20日ファイザーから5000万回分の追加供給を受けることが発表されています。今までの分の合せるとファイザーからは合計1億9400万回分になります。
その他、承認審査中のモデルナ(5000万回)とアストロゼネカ(1億2000万回)とで全人口の2回接種分を一応、確保できています。ブースターショット分はまだですけど、まずは確実に2回接種完了を優先すべきでしょう。

血栓問題でアストロゼネカは一部生産ラインが止まるなど供給に問題が出ています。それによってファイザーへ集中していることは事実でしょうけれど、それにしてもファイザーは新規供給契約を停止している様子はありません。
カナダが発表した供給契約は来年のものですが、日本は今年の9月末までに供給される予定です。

そこで疑問なのが、なぜ韓国がワクチン確保にここまで苦労しているのか?という点です。
韓国が必要としている分量は、これらに比べて大規模とは言えないにも関わらず、追加供給の契約どころか既に「確保した」とされていた1900万回分でさえいつ受け取れるか分からない状況というのですから謎すぎます。

一部、韓国メディアでは「クアッド参加国優先の法則」が働いているのではないか?という見方が取り沙汰されています。「ワクチンが欲しければクアッドに入れ」という圧力だ、と。
「検査キットが欲しければ日本人でごめんなさいと言え(By YTN)」な韓国らしい発想だな、という気がします。