日本の「3倍」検査している韓国、新規感染者が10万人突破した話

久しぶりにコロナ関連です。
日本ではオミクロンがそろそろピークアウトかも、と言われ始めていますけれど、韓国では今日、日中の陽性者が10万人を超えました。
一部メディアでは「検査数は韓国が日本の3倍」と報じておりまして、少し前に盛んに言われた「検査数を減らしての感染者数を誤魔化し」論がぶり返したのかな?とも思えます。
現状になんとか折り合いの付けられる理由を求めた結果でしょうか?

しかし、タイトルは韓国のことなのに中身はひたすら日本の現状について伝える...という変な記事です。韓国について書かれているのは全体の1/4くらい。

 



ニュース1の記事からです。

「1日10万人確定、日本より増加」...検査数は韓国が日本の3倍


(前略)

読売新聞が17日に報じたところによると日本の厚生労働省にコロナ19への対応を助言する脇田隆字国立感染症研究所長は、16日の記者会見で「全国の艦船状況はデータ的に顕れた傾向から見て2月上旬にピークを超えたと思う」と語った。
今年に入り、日本ではオミクロンの拡散により患者が爆発的に増え、今月5日に初めて10万人を突破した。

(中略)

しかし最近になって新規確定者の増加幅が減っている。
日本の公共放送NHKによると11〜17日の1週間で新規確定者数は57万4838人となり、増加幅が直前の1週間より7万7323人(11.9%)減った。

(中略)

AFP通信などによると、岸田文雄日本総理は17日の記者会見で、来月1日から「観光目的での旅行客を除く訪問客を認める」とし、現在1日3500人の日本入国の許容人数を5000人に増やすと明らかにした。

隔離期間も短縮される。岸田総理は入国者が隔離3日目に実施した検査で陰性の判定を受ければ隔離を終了できるようにすると明らかにした。

(中略)

読売新聞が17日に報じた所によると、厚生労働省が把握した全国の陽性率は過去1週間で57.7%に達し、昨年8月の「第5次流行」のピーク時(18.6%)をはるかに上回った。

(中略)

一方、同日の韓国のコロナ19検査の陽性率は21.4%を記録した。
疾病管理庁中央防疫対策本部によると、16日の韓国の検査件数は60万77件だった。反面、同日の日本の検査件数は22万8716件にとどまり、単純に計算すると陽性率は39.8%*1に達している。

一方、朝日新聞によると中央防疫疾病対策本部は18日午前0時基準でコロナ19の新規確定者が10万9831人発生したと明らかにした。1日の新規感染者が10万人を超えるのは初めてだ。

朝日新聞は「韓国と日本の人口を比較して単純に計算すると感染者数は日本の約26万人に相当する」とし「増加の原因は自然な集団免疫が米国や日本などと比べると少ないと見られ、それが流行の増加と長期化をもたらしかねないという点で徹底した防疫を無意味にさせる『K防疫の逆説』であるとの指摘が専門家から出ている」と主張した。



ニュース1「'하루 10만명 확진, 일본보다 많아져'…검사건수는 韓이 日의 3배(「1日10万人確定、日本より増加」...検査数は韓国が日本の3倍)」より一部抜粋

状況や方針の転換については読売やAFP、朝日などの引用報道なので、この記事自体が独自に書いている部分はありませんし、数値の基準も16日だったり18日だったりで統一されていません。

きっと記者が本当に言いたいのはそこではなく、最後の朝日の引用部分です。
日本は検査数を絞っている間に「集団免疫」を獲得した...それに「日本の検査数は韓国の1/3(今も検査数を絞っている)」をトッピングしたような記事ですね。

 

韓国では現在検査が追いついていなくてPCR検査を受けられる人の「選別」を行っています。高齢者や濃厚接触者、医師による判断、高齢者施設などの従事者...それと抗原検査*2で陽性判定が出た人です。(選別検査の時点で既にK防疫モデルは崩れてる)
逆に言うと「選別」しても尚、60万件を超える検査数が必要なのが韓国の現状とも言えます。

ちなみに、韓国がもっと現実的に勝てる数字があります。
ワクチンの3次接種者率は日本が12.6%、韓国は55%を超えています。
ですがワクチン接種率が上がっているのに感染者数も増えているという状況のため強調できないんでしょう。

*1:何の陽性率か謎。検査数比率の間違いかも?

*2:薬局でも買える自己検査キット