サムスン、第1四半期営業利益昨年同期比95%減でようやく減産宣言した話

サムスンの第1四半期実績(暫定値)が発表されました。売上高63兆ウォン、営業利益6000億ウォンで、特に営業利益は昨年同期比95.8%減となりました。事前の市場予想(売上:64兆、営業利益:1兆)より悪いです。

サムスンはずっと「人為的減産はしない」と言い続けてきましたが、さすがに減産計画を発表しました。「十分な物量を確保した」という謎の言い回しですが。

 



ニューシースの記事からです。

サムスン電子、第1四半期の営業利益6000億ウォン...「異例の減産」(総合)


サムスン電子が今年第1四半期(1~3月)連結基準で売上高63兆ウォン、営業利益6000億ウォンの実績を記録したと明らかにした。メモリ半導体の場合、十分な物量を確保したと減産に入った。

サムスン電子は7日、このような内容の「2023年第1四半期暫定実績」を発表した。サムスン電子の四半期営業利益が1兆ウォンを下回ったのは2009年の第1四半期(5900億ウォン)以来14年ぶりのことだ。

今年の第1四半期売り上げは前年同期77兆7815億ウォンと比べ19%減少し、営業利益は前年の14兆1214億ウォンに比べ95.8%減少した。昨年の第4四半期と比べても売り上げ70兆4646億ウォン、営業利益4兆3061億ウォンよりそれぞれ10.6%、86.1%ずつ減少した。

(中略)

同日、サムスン電子は事業部別の具体的な実績は別途公開しなかった。証券街ではサムスン電子の核心である半導体事業が供給過剰で製品価格が下がり実績打撃が避けられなかったという分析を出している。

サムスン電子半導体(DS)事業部門は第1四半期に4兆ウォン以上の損失を出し赤字転換したものと推定される。メモリ半導体市場の低迷は第2四半期も続くものと見られ、業績悪化は当分続く見通しだ。

サムスン電子は同日、メモリ半導体の減産に突入すると宣言した。サムスン電子はこれまで「人為的減産」は無いという立場を固守してたが、需要対応に十分な量の在庫を備蓄したという判断による決定だ。

(中略)

メモリ業界ではサムスン電子が減産に参加し需給バランスが早期に達成されるという期待感が大きくなる。すでにメモリ業界ビッグ3のうちSKハイニクスと米国のマイクロンが減産を進めている。業界1位のサムスン電子が参加すれば供給過剰の憂慮が早い速度で解消されるものと見られる。

(後略)



ニューシース「삼성전자, 1분기 영업익 6000억…"이례적 감산"(종합)(サムスン電子、第1四半期の営業利益6000億ウォン...「異例の減産」(総合))」より一部抜粋

減産ニュースが好意的に受け止められたのか株価は上昇してるらしいです。
ただし設備投資は予定通り、研究開発投資も拡大していくとのことです。特に研究開発投資は今止めたら完全に「終了のお知らせ」ですからね。

しかし、売上自体は19%減なのに営業利益が95%減とは...メモリ半導体事業が占める割合がいかに大きいかが分かりますね。サムスンに限らず韓国社会は「一つが全部を支える」という構造が多いように感じます。家長文化の名残でしょうか?