韓国自営業者のうち38万世帯のDSRが70%を超えた話

所得に占める債務の返済比率をDSRと言います。
今月上旬に、韓国自営業者の延滞率が急騰しているという記事を紹介しました(こちら)。その中で、2018年時点の自営業者のDSRは34.8%(一般サラリーマン22.0%)であったとお伝えしていたのですが、最新のデータ...それでも去年の3月時点のものですが...で、DSRが70%を超える自営業者が全部で38万8387世帯と集計されたそうです。
2021年時点の自営業者の月平均所得は196万ウォン(約19万6千円)です。うち70%にあたる137万ウォン(約13万7千円)を返済にあてると残りは59万ウォン(約5万9千円)となります...。

 



時事ジャーナルの記事からです。

39万の自営業世帯、所得の70%以上を借金返済に使う


(前略)
20日、キム・フェジェ共に民主党議員が統計庁の家計金融福祉調査マイクロデータを分析した結果によると、昨年3月末気い順で金融負債があり、総負債元利金償還比率(DSR)が70%以上の自営業世帯は38万8387世帯と集計された。今回の調査は全国約2万世帯を標本にして推定した結果だ。DSRが70%以上の自営業世帯の金融負債は計109兆ウォンに達した。

全体世帯の所得下位30%に属し、金融負債がある自営業世帯(39万1000世帯)のうちDSRが70%以上の「高DSR世帯」比重は21.7%(8万5000世帯)と推算された。これは金融負債がある自営業世帯全体の高DSR世帯比重である12.4%の約2倍に該当する数値だ。

また所得下位10%に属し、金融負債がある自営業世帯の高DSR比重は43.9%で平均の3.5倍水準と計算された。所得の少ない自営業世帯ほど稼いだお金を借金返済するのに使う割合がさらに高かった。

合わせてDSRが40%を超過し資産対比負債比率(DTA)が100%を越える「高危険」自営業世帯は9万3000世帯と出た。2020年(10万9000世帯)より小幅減少した規模だ。金融負債高危険世帯のうち、低所得世帯は約2万世帯から3万世帯へと2年間で45.6%増えた。

(後略)



時事ジャーナル「39만 자영업 가구, 소득 70% 이상 빚 상환에 써(39万の自営業世帯、所得の70%以上を借金返済に使う)」より一部抜粋

これは昨年3月末時点のデータを使って推計されたものです。つまり、下半期の金利上昇時期は加味されていません。