香港ELS賠償基本案、案の定モメそうな雰囲気の話

香港ELSの賠償基本案が今週頭に発表されましたが、銀行からは「過剰」、投資家からは「足りない」と、どちらからも反発の声が上がっています。

 



ニューシースの記事からです。

香港ELS賠償案に…銀行「やりすぎ」 vs 顧客「増やせ」


(前略)

14日、金融界によると、香港ELSを販売した銀行は当局の賠償ガイドラインに合わせて比重別シミュレーションを勧めながら法律の検討を並行して行っている。今後予想される賠償規模を計算する一方、今回の賠償案の算定方式が既存の判例などに照らして適切かどうかを確かめているところだ。

(中略)
ある市中銀行関係者は「賠償にかかる費用を推算し、理事会議決などを経なければならないが、結局は当局の方針に従わざるを得ない」としながらも「ただし、当局で提示された基準が投資家の自己責任原則という側面に照らして高い比重であるため残念な部分が大きい」という雰囲気を伝えた。

他の銀行関係者は「営業店に適用される核心成果指標(KPI)による実績競争と、一部の不完全販売は事実であり、今回を契機に明確に改善される問題」として「だが、聴力が弱い老人のように、例外的なケースで大多数の善良な投資家が悪質な販売会社にやられたと決めつけるのは行き過ぎだ」と吐露した。

このような金融圏の立場に対抗して、商品を購入した顧客は完全賠償を要求し対立する構えだ。

(中略)

香港ELS被害者会は15日正午、ソウル西大門区農協中央会本店で「対国民金融詐欺契約源泉無効」集会を開く計画だ。該当会のオンライン・コミュニティ参加者は6700人を越えた状態だ。

キル・ソンジュELS被害者の会委員長は「銀行にバトンが渡され今後賠償されるが、数ヵ月かかるはずだが、基準が適当でなければ集団紛争調整に入り、それでもダメなら集団訴訟になるだろう」と明らかにした。

キル委員長は「当局の賠償基準は販売会社の帰責事由の比重が低く



ニューシース「홍콩 ELS 배상안에…은행 "과하다" vs 고객 "늘려라"(香港ELS賠償案に…銀行「やりすぎ」 vs 顧客「増やせ」)」より一部抜粋

提示された賠償基準に対して、銀行関係者は「販売者側の比重が高い」、投資家側は「販売者側の比重が低い」としています。
こういう所でも垣間見えるんですが、韓国人の自称も含めた「被害者」の人たちの感覚は「1つでも落ち度があったと認めた側が100悪いのだから100補償しなければならない」...そんな感じ。相手が悪意を持って騙しに来ているのならそうかもしれませんけれど、今回のようなケースは普通に金融商品なのですから…なんというか…自分の財産なのに、ひどく無責任な気がしてしまいます。