日本とAUKUSとの協力体制具体化の話

岸田さんの訪米日程が本格スタートしました。安保関連の話題は日本メディアより韓国メディアの方で積極的に報道されている印象を受けます。

今回、前々から言われていたAUKUSとの協力体制が本格的に始動するものと見られます。実際、AUKUS参加国の国防長官が「日本との協力を考慮している」と公式に共同声明を発表するなどしています。
具体的には、AUKUSは先端防衛技術分野において2本柱の協力分野があるのですが、第1の柱がオーストラリアに原子力潜水艦を提供すること、第2の柱がAI・量子技術など先端軍事技術の共同開発となっています。
このうち日本は第2の柱の先端軍事技術共同開発にのみ参加することになります。

 



イーデイリーの記事からです。

中国牽制網を狭める米日…オーカス、日本と軍事技術協力


(前略)

岸田訪米を機に米日同盟がアップグレード

米国は中国牽制を強化するために日本をオーカスに参加させ、オーカスをいわゆる「ジャーカス(JAUKUS)」に拡大したがっていた。英国やオーストラリアは日本と敏感な情報を共有することに慎重だったが、米国が日本との協力を貫いたという。朝日新聞は「オーカスと日本が協力しようとする背景には中国との軍事・先端技術競争がある」として「米国は日本との協力を通じて中国に強い牽制メッセージを送りたがっている」と解釈した。

バイデン米大統領岸田文雄日本総理は10日、米ホワイトハウスで開かれる首脳会談でも日本とオーカスの協力問題を話し合うものと見られる。日本がオーカスにも参加することになれば、アングロサクソン国家だけが参加するファイブ・アイズ(米国・英国・カナダ・オーストラリア・ニュージーランド)を除いて、米国が主導するほぼすべての軍事協力体に直接・間接的に参加することになる。

オーカスの他にも岸田首相の国賓訪米を前後して米国と日本はこれまでになく軍事的協力を強化している。日米安保同盟を史上最大水準にアップグレードするというのが両国の目標だ。日米首脳共同宣言には核心兵器の共同開発・共同生産、自衛隊統合司令部と在日米軍間の共助強化、日本の防衛力増強に対する米国の支持表明などが盛り込まれると伝えられた。

(中略)

バイデン大統領と岸田首相は11日には、フィリピンのフェルディナンド・マルコス大統領と3者首脳会談を開く予定だが、南シナ海での中国の挑発阻止が核心議題だ。このように韓米日協力、オーカス、日米フィリピン協力、クアッド(米国・日本・オーストラリア・インド)などを通じてインド・太平洋地域で中国を幾重にも包囲するというのが米国の構想だ。岸田首相も前日、CNNとのインタビューで「法治主義に基づいた自由で開放的な国際秩序を維持することが国際社会の平和と安定、繁栄のために重要だという確固たるメッセージを北韓と中国に伝えることが重要だ」とし、日本の防衛力強化の必要性を力説した。

(後略)



イーデイリー「中 견제망 좁히는 美日…오커스, 일본과 군사기술 협력(中国牽制網を狭める米日…オーカス、日本と軍事技術協力)」より一部抜粋

いい感じの流れだと思います。これは別に日本に野心があるとか無いとか、そういうレベルの話では無く、必要なことをやろうという話です。

既に死文化しているとの見方もありますが、それでもまだ国連憲章には旧敵国条項が記載されていますから、西側諸国、特に米国との利害の一致という理解(お墨付き)の下で協力体制を敷いていくことは意義のあることです。
ここまでのレールを敷いたのは間違いなく安倍さんの功績でしょうし、日本にしろ米国にしろ政権が変わったとしても政策が一貫していたからこその成果だと思います。