チェジュ島を訪れる韓国人の国内観光客が減っているのだそうです。（少し前に「増加傾向」との記事を見たような気がするのですが...記憶違いだったのかも）
前年同期比で10.4%のマイナスと言いますから、結構なインパクトです。
主な原因は旅行費の高騰で、同じ価格なら海外旅行を選ぶ人が増えているからだそうで...この分析（？）は今まで何度も問題提起されてきたはずですけど、提起されるだけで解決される様子は無いようです。 こうなってくると、本当にそれだけで片付けてしまっていい問題なのかの方を疑った方が良いかもしれません。
まあ、「日本旅行増加→円安だから」となるように、金銭的な側面からしか意味や意義、価値が測られないのはいつものことですが。
韓国経済の記事からです。
「だから日本に行くんですね」...済州島の家族旅行に500万ウォン「びっくり」
先月、7年ぶりに済州島に行ってきた40代のA氏は済州島の物価が高くなったことを実感した。6人家族で旅行3泊の宿泊に入ったホテル費が180万ウォンに達し、総旅行経費として500万ウォン近く使った。彼は「人々が日本に行くという理由を体感した旅行だった」と打ち明けた。
今月中旬、家族3人が済州島に行くというB氏は、2泊で64万ウォンを払って5つ星ホテルを予約した。これも販促ページを通じて、それなりに安く見積もったものだ。航空料、レンタカーの予約などまで総経費が300万ウォン程度はかかると予想した。
（中略）
最近、済州道が食べ物など「価格のぼったくり」で論難がある中で、最近済州を訪れた内国人が急減したことが分かった。3日、済州観光協会によると今年第1四半期に済州を訪れた韓国人観光客は277万7601人（暫定値）で、前年同期（310万1100人）比10.4%減少した。
同じ値段なら日本、東南アジアなどに海外旅行に行くという人が相当数だ。日本政府観光局（JNTO）によると日本を訪れた韓国人観光客は233万8600人で、新型コロナウイルス感染症（コロナ19）以前の2019年第1四半期に比べて12.4%増えた。海外旅行の回復傾向と円安の影響で国内旅行との価格差が大きくなく、行き先を日本に選ぶ人が増えたためだ。
（中略）
ぼったくり料金に対する不満が大きくなったのも、済州を訪れる内国人が減ったことに影響を与えたものと見られる。昨年、済州観光公社が発表した「韓国人済州訪問観光客実態調査」の結果によると、回答者の半分（53.4%）が済州旅行の不満足事項として「高い物価」を挙げた。新型コロナウイルス感染症以前の2019年（29.1%）より2倍近く増加した数値だ。
（中略）
一方、日本のゴールデンウィーク（4月27日～5月6日）と中国のメーデー連休（5月1～5日）をきっかけに済州を訪れる外国人観光客は増えた。観光協会は済州と中国をつなぐ航空機の国際路線が拡大し、メーデー連休期間に中国人観光客2万2665人余りが訪れると予想した。子どもの日の連休、日本の大型連休であるゴールデンウィーク（4月27日～5月6日）まで重なり、今月3～6日の4日間に17万2000人余りの観光客が済州を訪問すると推算した。
済州を訪れる外国人観光客が増えたとしても航空·宿泊費に対する負担が大きくなり支出は減少傾向だ。済州観光公社が発表した「2023済州島訪問観光客実態調査」によると、昨年済州を訪れた外国人観光客1人当り平均総支出経費は1033.9ドルだ。新型コロナウイルス感染症事態直前の2019年（1186.7ドル）をはじめ、最近5年間で最も低い数値だ。外国人観光客の84.1%を占める個別旅行客の昨年の1人当たりの支出経費は1039.1ドルで、前年比159.8ドル減少した。
（後略）
韓国経済「"이래서 일본 가나 봐요"…제주 가족여행에 500만원 '화들짝'（「だから日本に行くんですね」...済州島の家族旅行に500万ウォン「びっくり」）」より一部抜粋
旅行客1人当たりのショッピング費も半減（594.63ドル→270.78ドル）しているのだそうです。特に中国人観光客の「爆買い」が無くなったことが大きいようです。
この手の話の時には、基本的にお金の話しか出ません。日本旅行が人気というときにも「円安だから」ということにしか言及されません。
もちろん、予算は旅行先選定の上で大事な部分だと思います。しかし、最終的には「その価格に見合う満足を得られたのか？」という部分がもっとフューチャーされるべきな気がします。
それとも単に国内旅行、海外旅行というだけで越えられないランク（旅行の格？）の壁でもあるのでしょうか？
ところで、旅行シーズンの5つ星ホテル宿泊料（3名）が2泊で64万ウォン（単純計算で約7万円）って、そんな高いですか？そんなもんか、むしろ5つ星ホテルという点を考えれば安いのではないかと思うのですが...。
