韓国医師の平均年俸はサラリーマンの6.7倍…専攻医は薄給という話

韓国で「医療大乱」とも呼ばれる専攻医による集団ボイコットが起こっていますが、これが長期化する可能性が持ち上がっています。
毎日、何らかの関連記事(病院での待ち時間の長期化、手術日程の変更を連絡して回る看護師の負担、交通事故に遭ったプロゲーマーが8時間後にようやく手術を受けた、辞職した医師が日本旅行しようとしたら出国禁止処置を受けた、など)は毎日沢山アップされています。

その中でも特に注目(?)を集めているのはやはり医師の「賃金」関連です。
NYTが報じたことがきっかけでしたが、それに対して元医師の現職国会議員が反論したり、保健福祉部の出している公的資料によると比較可能なOECD国家内では断トツの1位だったり、専門医は高給取りだけど専攻医は薄給でこき使われているという指摘が出たり…なんか、本筋から離れたところで話がどんどん進んでいっている感じがしなくもありません。
専攻医の集団辞職の理由は実際に辞職した専攻医自身に聞けば良いのに、そうしたインタビュー記事的なものは不思議と全然見かけません。

 



世界日報の記事からです。

韓国医師の平均年俸2.6億ウォン「OECD1位」...サラリーマンより6.7倍儲かる


(前略)

保健福祉部によると、2020年基準の国内総合病院勤務医(月給医師)の平均賃金所得は19万5463ドル(約2億6000万ウオン)で、 経済協力開発機構OECD)加盟国の平均賃金所得10万8482ドルより8万6981ドル多かった。

韓国医師の平均年俸は経済協力開発機構OECD)加盟国の中で最も高く、平均と比べても1.8倍に達したことが分かった。

特に、韓国より1人あたりの国民総所得(GNI)が高いオランダやドイツよりも国内医師の年俸が高かった。オランダの勤務医の平均賃金所得は19万956ドルで、ドイツは18万7703ドルで、それぞれ韓国の医師より4507ドル、7760ドル年俸が低かった。

医師の平均所得は、同じ高所得専門職である弁護士や会計士よりも2倍以上多く、賃金労働者の6.7倍に達したことが分かった。

職種別の平均所得金額の現況を見れば、2021年の医師の平均所得は2億6900万ウォンで、1億1500万ウォンを稼いだ弁護士と、1億1800ウォンの会計士より2.3倍多かった。これは10年間で医師の所得が79%以上も引き上げられたが弁護士の所得は24%減少したことによるものだ。

(中略)

診療科目の偏り減少による必須医療分野の医師不足問題が医師の人件費上昇を煽る要因として作用したという指摘も出ている。これは地方ほど深刻だった。

(中略)

昨年、ソクチョ医療院は救急室の医師を募集しながら年俸を4億ウォンに引き上げてやっと確保した。タンヤン保健医療院も3億ウォン台の年俸とマンション提供にもかかわらず救急室の医師を見つけることが出来ず、年俸を4億2000万ウォンに引き上げる破格の条件を掲げた。

(中略)

キム・ユン・ソウル大学医学部医療管理学科教授は20日MBCn「100分討論」で「韓国で医科大学を卒業して専攻医を終えて軍隊に行った35歳頃の専門医が受け取る年俸は3億、4億ウォン」とし「勉強が出来て大企業に行ったのに他の科を選択したという理由で1億ウォンしか稼げなければ、当然誰もが医大に行きたがるのではないか」と話した。

続いてキム教授は「地域の総合病院が医師を見つけられず、勤務医の年俸が上がり、専攻医は過度に勤務し、医師に代わる診療補助人材(PA)が増えている状況も見なければならない」と指摘した。



世界日報「한국 의사 평균연봉 2.6억 ‘OECD 1위’…월급쟁이보다 6.7배 번다(韓国医師の平均年俸2.6億ウォン「OECD1位」...サラリーマンより6.7倍儲かる)」より一部抜粋

じゃあ、なんで韓国は「医師不足」になっているんでしょう?誰もが医大に行きたがるなら医師不足の要因は他にあるはずです。
人気の診療科と不人気の診療科が分かれるからでしょうか?でも、恐らく年俸が高いのは「不人気の診療科」だと思います。なり手が少ないから募集しても好条件じゃ無ければ応募がない売り手市場状態ということでしょう。


同じ内容を取り上げたニュース1は「韓国の医師の年俸がOECD1位となっているが、専攻医は給与が低い」と指摘しています。年俸が高いのはあくまで「専門医」の話だと。
また「OECD1位」というのに対しても懐疑的で、日本や米国など「データを提出していない国がある」ため「韓国が1位とは断定できない」とも。
そして、薄給で激務に耐える専攻医は「未来の所得」を夢見て現状に耐えている、と。まるで目の前に人参を吊るされているみたいですね。