NHKがTVerに参加するらしい話

民放5社(日本テレビテレビ朝日、TBSテレビ、テレビ東京、フジテレビ)が見逃し放送として1週間程度、無料で番組をネット配信しているサービス・TVerNHKが限定的(8番組程度)に参加することになったそうです。
大河や朝ドラは対象外です。


NHKは有料で自前の「NHKオンデマンド」で配信を行っています。
一度だけ利用したことがありますが、音声が出力されないというトラブルに遭遇しました。
NHKオンデマンド」の動画視聴権は視聴可能期間が設定されています。(非買い切り型)
私が利用した当時は、「無料トライアル」なるものは無かったので、視聴権を購入後、音声が出ないことが分かりました。
一応、視聴期間内に設定をイジクリ回してなんとかなりましたが、相当イライラさせられたのを覚えています。

受信料と二重徴収されているというのも気に入りませんでした。
(集金状況は把握しているのですから、集金時に各家庭にIDを割り振るなりして受信料を支払っている家庭は無料で見られるようにするくらい出来ないんでしょうか?)


これを「ネット環境がある家庭への受信料請求の布石」と見ることももちろん出来ます。でもネット視聴対応は時代を考えれば避けて通れない道で正直なところ「やっとか」という気持ちの方が大きいです。

本来、公共放送であるNHKが積極的にオンデマンド配信を進め、制度を確立し、配信インフラを整え、そのインフラに民放が相乗りできる形で提供するのが筋だろうと思うのです。
遅きに失したために逆にNHKが相乗りさせてもらう形になっているのは相当間抜けです。


…まあ、これには民放側がNHKのネット参入をひどく嫌がることも影響しているようですが…。
民放はスポンサーからの広告費で成り立っています。広告費は視聴率を元に設定されています。
オンデマンドの見逃しやHDDレコーダーでの録画視聴はこの視聴率に現れてこないので、指針として使うのは大分古いと思うのですが、慣例的に続けられています。


番組制作費が潤沢なNHKとの視聴率競争は、民放側が不利になります。
そこで民放側は「NHKのネット業務の費用は受信料収入の上限2.5%」を盾にNHKのネット配信への参入を牽制しています。
NHKの主は放送業務であり、ネット業務はその補完であるべき」という主張です。