竹島領土問題について、国際司法裁判所への提訴を示唆?する話

岸田文雄政調会長が読売新聞とのインタビューで竹島について言及したようです。


聯合ニュースの記事からです。

日、次期首相候補「独島挑発」..「国際法活用検討しなければ」


日本の次期首相を狙う走者の一人である岸田文雄岸田文雄自民党政調会長は「独島*1は日本の領土」という日本の主張を貫徹するために、国際社会の力を借りなければならないと主張した。

彼は独島領有権に関して「紛争解決のための国際的司法制度の活用を検討する必要がある」と11日に報道した読売(讀賣)新聞とのインタビューで語った。

岸田政調会長は「島根(島根)県の竹島竹島・日本が主張する独島の名称)は、歴史上でも国際法上でも我が国固有の領土であり、韓国が国際法に反する不法占拠を続けている」と主張し、このように意見を述べた。

これは国際司法裁判所(ICJ)に独島領有権問題について提訴しようという主張などを念頭に置いた発言とみられる。

韓国政府はICJの強制管轄権を認めていないため、日本が一方的に提訴しても裁判が成立するのは難しい。

それでも日本側がこのような主張を繰り返すのは、国際社会に独島が領有権紛争地域であるという認識を植え付け、韓国の実効支配に傷をつけると同時に、右傾化している有権者たちの関心を得ようとするための戦略と解釈される。

岸田政調会長は「現在の日韓関係は、1965年の国交正常化以来最悪の状況」として「韓国が今までに国際法的な約束を無視してきたことが問題の根本にある」と強弁した。

(後略)

聯合ニュース「日차기 총리 주자 '독도 도발'.."국제법 활용 검토해야"(日、次期首相候補「独島挑発」..「国際法活用検討しなければ」)」より


この記事は竹島の話のはずなのですが、記事の後半は全く関係のない軍艦島(徴用工問題)と慰安婦問題の話ばっかりになっています。(竹島どこいった?)
長々と書いてありますが、結局言いたかったことは
「日本は『韓国は約束を守らない』と言うけど、日本だって約束を守らないじゃないか(●`ε´●)」
ということのようです。
※ここでの「日本の約束」とは、例の軍艦島「forced to work」の件です。


強制管轄権について

国際司法裁判所は、原則として当事国双方の合意があって初めて提訴が成立します。
例外として、強制管轄権(または義務的管轄権)という制度が存在します。これを認めている国に対しては、提訴が起こされると応訴する義務が生じます。
強制管轄権を認めるかどうかは、国の自由意思による選択です。
韓国はこれを認めていません。日本は認めています。

よって、日本が国際司法裁判をに韓国に対する提訴を行っても韓国に応訴する義務は生じませんが、逆の場合、日本は応訴する義務が生じます。

ですが韓国が応訴しないということは、敗訴の可能性が高いと考えている事の証左でもあります。
日本をギャフン(死語)と言わせることが大好きな韓国さんにとって、国際司法の力で日本をねじ伏せる竹島の領有権に対する韓国の正当性が証明できるまたとない機会のはずです。
それをみすみす逃すのですから、つまりはそういうことでしょう。


*1:原文直訳。竹島のこと。