北朝鮮の新年の計画で、対南政策がスルーされている話

あけましておめでとうございます。

近くの親戚の家でカニ鍋とお寿司をたらふく食べてきました。
昨年は猫と犬を一匹ずつ亡くしまして、今年は初詣を遠慮しておこうと思います。毎年、十日えびすにも行くのですけれど、それも止めておきます。
ですので、お正月らしいことは取り敢えず終了です。


一年の計は元旦にあり、と言いますけれども、昨日4日間に渡る総会が終わった北朝鮮ですが、その結果および新年の計画朝鮮中央通信に掲載されたそうです。

ところがそこに、韓国に対する言及が無かったとか……昨年は10回も触れていたのに。


聯合ニュースの記事からです。

「南の同胞」によろしくと言っていた金正恩が、今年は南北関係に「完全沈黙」(総合2報)


(前略)

1日の朝鮮中央通信によると、金委員長は前日、労働党7期5回の総会議最終日に内外政策全般に対する評価と新年の計画を比較的詳細に提示した。

しかし、1万8千字ほどになる会議の結果報道で「北南(南北)関係」という言葉は一度も登場しなかった。

「先端戦争装備を南朝鮮に搬入して…」と米国を非難する過程で、南側を一回言及するにとどまっただけである。

昨年発表した新年の挨拶で「北南関係」が10回言及されたのと対象的である。

(中略)

しかし、今年の新年の構想で対南政策が抜けたことは、それだけ昨年2月末のハノイ北米サミット決裂後、非核化交渉が難航している状況で南側の役割の「限界」とそれに対する北韓の失望感が反映されたという分析が提起される。

金委員長は、南側を直接狙っていないが「米国とそれに追従する敵対勢力に続けて甚大な打撃を加えるだろう」と迂回的な警告も送った。

(中略)

南北関係の主務省庁である統一部はこの日午後、総会議の結果報道に対して広報が論評を出し、「政府は北米非核化交渉の実質的進展とともに、南北関係の進展のための努力を続けていく」と原理的立場を明らかにした。

(中略)

また、別途分析では「通常、総会議では南北関係については説明しない」とした。

一部では北韓南北関係について慎重に接近している、という解釈も出ている。

国家安保戦略研究院は1日の評価資料で「通米封南(通美封南)基調の確定というよりは、今後の対米・対中関係の変化に応じて、対南政策を調整する可能性を開いた」と分析した。

聯合ニュース「'남녘동포'에 안부 전하던 김정은, 올해는 남북관계 '완전 침묵'(종합2보)](「南の同胞」によろしくと言っていた金正恩が、今年は南北関係に「完全沈黙」(総合2報))」より


去年は10回、今年は1万8千文字で1回(事実上0回)……時間を測っていることもありますよね。毎度毎度ご苦労なことです。(褒めてるのよ)


この記事が伝えている事実は前半〜中盤部分です。

南について触れていないけど…けどけどっ! 普通は総会では南についてアレコレ言わない。これは対南政策に慎重に当たっているからだ!

という結論部は既に「願望」と読んで差し支えないと思います。