「症例の98%は治癒していることを覚えておく必要がある」という話

フランスの医師連盟会長ジャン・ポール・ハモン(Jean-Paul Hamon)さんがコロナウィルスについてFranceinfoのインタビューに答えていました。

フランスは、基本方針として日本と同じく「症状のない人への検査は必要ない」と「重症者のフォローアップを最優先」に掲げています。
お隣の国で感染確定者が増加している状況も日本と似ています。(死者数は韓国よりイタリアが圧倒的に多いですが…)

イタリアのレンツィ首相はフランスに対して「同じ轍を踏むな」と忠告したそうです。


インタビューの中でハモンさんは感染者数よりも 「コロナウィルスで集中治療を受けている人の数と死者の数を数えるほうが良いと思います。これは、流行の状態をより多く反映しています」 と述べています。

更に4つの具体的な数値を挙げています。
うち3つはコロナウィルスの患者についての治癒率、入院率、重症率です。

まず、症例の98%は治癒していること、これを「覚えておく必要がある」ことを強調しています。
その上で入院が必要な人は15%、 集中治療を受ける人は6〜7% としています。

「8割は軽症」とされるのと一致する数値です。


最後の1つは集中治療の病床数です。
現在、フランスには集中治療用の病床が5,000〜12,000だそうです。人口10万人あたりおよそ7〜18床です。(日本は10万人あたり4床しかありません)


フランスは感染者2,800人以上で死者61人、今後も増加するでしょう。
現在、完全に医療崩壊を起こしているイタリアは3月12日時点で感染者数は12,000人以上、死者は827人です。


記事で言及されている数字はここまでです。
以下は、私が勝手に計算して勝手に納得した内容です。

先に挙げた数字のうち、集中治療が必要な患者は6〜7%、イタリア並みの感染者数が出た場合、必要な集中治療の病床数は720〜840床ということになります。

楽観はできませんが、軽症者が病院に殺到しない限りはなんとかなりそうな数字に思えます。


市中感染が始まった時点で最も怖いのは医療崩壊でしょうから、語弊のある言い方かもしれませんが、軽症者は自力で治す=軽症者は切り捨て、という判断が必要な時もあるだろうと思います。
韓国のような「軽症の陽性患者を根こそぎ見つけるゾイ」なやり方は、遠からず機能しなくなるのは明白です。治療法もないのに。

極端な言い方だと、「軽症ならむしろ見つからなくて良い」まであるかもしれません。