放し飼いの猫が野生動物に与える影響は思っていたより大きいという話

うちの猫は室内飼いです。日本の、特に都市部で猫を飼っているご家庭のほとんどが室内飼いだと思います。

海外では都市部や住宅街でも自由に放し飼いにしているご家庭も多いようですが、世界6カ国でそうした放し飼いの飼い猫925匹の行動を調査した所、周辺の野生動物への影響がかなり大きかったそうです。

影響というのは、つまりは捕食行動です。
某世界○歩きでも、たまに狩りの姿を見ることができますが、充分に餌が足りているはずの飼い猫であっても、40ヘクタールあたり、平均で月に3.5匹の小動物を捕食しているそうです。
これは猫と同程度の大きさの小動物に比べて最大で10倍、周辺環境へ与える生態学的影響が大きいことを意味するのだそうです。


調査対象となったのは、米国・英国・オーストラリア・ニュージーランドを含む6カ国で、飼い猫にGPSを装着して行われました。野良猫は調査対象外です。


その結果、猫の行動範囲は家の周囲約100メートル(3.6〜5.6ヘクタール)、その中で活発な個体は月に11匹以上の獲物を捕食し、なまけものさんでも約4匹を捕食していることが分かりました。
野生のジャングルキャットは月に400匹程度ネズミを捕食しますが、ジャングルキャットの行動範囲は約605ヘクタールと、飼い猫の約100倍以上(108〜168倍)です。
飼い猫はジャングルキャットに比べると行動範囲が局所的であり、更に飼い猫は互いに近い場所を好む傾向があることから、集団殺傷能力は4〜10倍になると考えられるそうです。


以下の画像で詳しい調査内容と、GPSトラックの映像が(ちょっとだけ)確認できます。


Pet Cats Kill 10x more than Natural Predators!


周辺環境や近所の猫の生息数にもよるでしょうが、猫自身の安全のためにも室内外に慣れさせた方が良さそうです。