ホワイトハウス請願に「韓国の不正選挙疑惑」について上げられた話

先に言っておきますと「不正選挙疑惑」には私は否定的な立場です。
自分と考えが異なる、自分の望んでいた結果と違う→不正が成されたからだ、という発想は楽で良いのですがとても怖いものだと思います。


韓国の青瓦台(大統領府)に国民請願のシステムがあることは一部には有名(?)ですが、米国のホワイトハウスにも似たシステムがあります。(というか、こっちが本家)
We the people」というシステムで、何度か覗いたことがあるのですが13歳以上であれば居住地、国籍に関係なく誰でもアメリカ合衆国政府に請願することが可能なシステムになっています。2011年のオバマ政権当時に設置されました。

そこに、先日の韓国の選挙について「インチキだから助けて」という請願が出されたそうです。


世界日報の記事からです。

[単独]「韓国21代総選挙は操作...助けて」ホワイトハウス請願「論議


21代総選挙が与党である共に民主党・市民党が180議席を得て「圧勝」を収めた中、一部の保守ユーチューバーなどが主張する「選挙操作」疑惑の真実を明らかにして欲しいという要請がホワイトハウスの請願にあがったことが確認された。

野党関係者も、選挙操作疑惑を過度に「陰謀説」に片付ける形でホワイトハウスへの請願を介して真実を救命してくれと署名を受けることは不適切だという指摘だ。

21日、政界によるとホワイトハウスの請願サイトである「ウィー・ザ・ピープル(We the People)」には「請願:与党とムン・ジェイン大統領によって意図的に行われた韓国の選挙」(Petition : South Korea Elections rigged deliberately by ruling party and Moon Jae In)と、請願が18日にあがってきた。請願は午前10時基準で1670人余りが署名した。ホワイトハウスから正式回答を得るためには、一ヶ月以内に10万人の署名を受けなければならない。
請願は「事前投票と本投票で、政党支持率の差が10〜15%であった」とし「中央選挙管理員会は、投票容姿の保管場所に閉鎖回路(CC)TVを設置していなかった」と主張した。また「投票シールが押された事前投票用紙が捨てられたまま発見された」とし「投票箱に押された判が先に署名されたシールと違っていた」と主張した。

(中略)

去る19日、イ・ジュンソク未来統合党最高委員が事前投票不正選挙疑惑を提起している保守ユーチューバーなどのフォーラムを提供したが、最高委員はこの日、自身のフェイスブックを通じて「事前投票に関連して疑惑提起をする方がまだ内容的に提起する疑惑が残っているのなら100万ウォンを天安艦財団に現時点以降、寄付しなさい」とし「(寄付)領収書または振込書をFacebookたインスタメッセージで送ってくださる方が先着順で4名以上集まれば数日以内に、ユーチューブなどで生中継の公開討論会を開く」と明らかにした。

(後略)

世界日報「[단독] "한국 21대 총선은 조작..도와달라" 백악관 청원 '논란'([単独]「韓国21代総選挙は操作...助けて」ホワイトハウス請願「論議」)」より一部抜粋


「投票箱に押された判が先に署名されたシールと違っていた」この部分、なにが言いたいのかよく分からなかったので原文を見に行ってみたところ、

Observer who stamped ballot box disclosed that seal signed was different on some

このようになっていました。ので恐らく、投票所から集計所へ投票箱を移す際、不正が行われないよう施す封印のシールの書体(デザイン)が違った、というようなことが言いたいのかな、と思います。


21日時点で署名参加者は3,148人です。(こちら
10万は達成しないでしょうが、国連の人権委員会が政治目的で利用されるように、We the Peopleに[請願があがったこと」を持って問題提起とする使い方ですね。
火のないところに煙は立たない、じゃないですけど耳目を集めるための手段として使われるわけです。

実際に不正操作があったかどうかは知りません。でもこのやり方は不適切だと私も思います。明確な証拠もなく「韓国の選挙に民主主義はない」と宣伝しているのと同義です。
一度そういう目で見られると、将来的に保守が政権を取ったとしても同じ目で見られます。
応援しているようで、実は盛大に足を引っ張っています。(味方の顔した敵が一番厄介)