欧州の韓国防疫批判は西洋優越主義?の話

韓国で実施された防疫対策について「実は問題だったのでは?」という意見がチラホラ出始めているようです。

韓国国内からの批判記事ではないのですけれど、欧州から見た韓国防疫の評価の推移のような記事があがっていました。
褒められれば舞い上がってその気になり、批判されれば過剰反応する、というような内容です。


メディア今日の記事からです。

韓国を賞賛する批判するヨーロッパ、そこで踊る韓国


ヨーロッパが色々と苦悩が深い。コロナ19を迎え、システムの失敗が如実に明らかになったからである。ドイツでも一日確定者が7000人にまで上る混乱期を経て安定に入っている。ドイツのメディアは初期、韓国の防疫方法を積極的に紹介して賞賛した。「ロールモデル」とまで表現したので、これを聞く韓国人の多いことか!

しかし、時間が少し経つと微細な変化が感じられた。ドイツが「韓国防疫」を導入しようとした頃である。ドイツは個人情報保護法を世界で初めて制定した国である。確定者情報を大衆に公開するのではなく、保健当局から警察に情報を提供することに関して違法論議が起こった。結局、警察は確定者情報を削除した。ドイツは個人情報を全面開示する韓国式防疫をとうとう受け入れなかった。

(中略)

ドイツの個人情報保護議論が起こり、韓国方式の「再照明」が始まった。(中略)そして、今、韓国の防疫を紹介する度に「儒教」と「権威主義」という言葉が欠かせない。ここでは、西欧社会がアジアを見る典型的なオリエンタリズム、西欧優越主義が渦巻いている。

西洋人にとって儒教思想はアジアを分析する主要な窓である。言及すること自体が「アジアの専門家性」を示すキーワードとされるわけだ。だから誰も彼も言及する。安易な方法と言う意味である。

(中略)

ヨーロッパで巧みに変わっていく視線を追っていくと、一緒に見えてくるものがある、欧州の評価に一喜一憂する韓国の姿だ。

ドイツが韓国をロールモデルとおだてた時、韓国のメディアの多くと韓国人が所謂「ググポン*1」に酔った。「(先進国である)ドイツも認める韓国!」と、私もそうだった。もちろん、民間ではそれでもいい。ところが政府までが「ググポン」を煽り始めた。韓国を賞賛する外信をきれいに整理して広く知らせ、韓国で人気のある外国人を利用して広報映像を撮った。海外文化広報院までは理解する。それが仕事だからだ。しかし、外交部、行政安全部、その上法務部まで加わった。

そして外信で韓国を批判する文が出てきたら、かなり敏感に反応する。フランスで弁護士が書いた寄稿文に駐フランス韓国大使館が講義したことがその例だ。

(中略)

韓国を褒める記事一つで、誰もが韓国をそのように見ていると判断することはできない。韓国を批判する記事一つで、誰もが韓国をそのように見ていると判断することはできない。外信一つ一つに一喜一憂するのは一般市民で充分である。政府は少し他の役割をしなければならないのではないか。生半可なアジア専門家を片付け、分析らしい分析をやりこなす現地の専門家を育てることである。

(中略)

コロナ19を取り囲んでヨーロッパとアジアの枠組みによる闘争が始まった。戦うこと自体が既に見ものであるという意味だ。韓国としては今が良い機会だ。ただし、この過程で「ググポン」が踊らないように願うだけである。

(後略)

メディア今日「한국 칭찬하다 비판하는 유럽, 거기에 춤추는 한국(韓国を賞賛する批判するヨーロッパ、そこで踊る韓国)」より


フランスの弁護士が書いた寄稿文は以前、こちらで触れたものです。


何が良い機会なんでしょうね。西洋優越主義を打倒して韓国優越主義を認めさせる機会でしょうか?この発想が既に「ググポン」では?と思ってみたり。

韓国への批判を「アジア全体」にすり替えて論ずるの、よく見かけるんですけれど、ホント止めていただきたいですねぇ…。
西洋優越主義でもなく、単に優先順位の問題です。感染拡大を食い止めるために、この程度の人権侵害は許容されてしかるべき、と思えるかどうかが差です。

構わないと思っているのなら、国民が納得しているのなら韓国は外から何と言われようと気にせず構えてれば良いんです。


ただ、現時点では韓国の感染拡大抑止の成功は防疫対策のお陰かどうか疑わしいという見方があるんじゃないかと思います。日本は韓国とは異なる対策を取る道を選びましたが、欧州程の感染拡大(死者拡大)には今の所至っていません。

さまざまな情報が集まる中で、チラホラと囁かれている「BCGワクチン接種率」など含めて考えた場合、仮に韓国のような 個人情報を屁とも思っていない 徹底した防疫を行ったとしても、欧州ではそれほどの効果は望めないかもしれないわけです。
となったとき、翻って考えてみれば、韓国のやり方は「度が過ぎる」と彼らには写るのではないでしょうか。


*1:原文「국뽕」。「国」+「ヒロポン」。所謂、自画自賛。「韓国凄い」みたいな。
ヒロポンとは覚せい剤のことで、薬でハイになるかのように「韓国凄い」に酔っているさまを揶揄する意味がある。