親日勢力とは幽霊のような存在という話

私は韓国で言われる「親日」というマジックワード(魔法の言葉)を、一種の識別タグだと思っています。
もともラベリングされてるわけではなく、誰かによってコレを付けられると韓国社会共通の「敵」として認知されるものです。
実体は無く、影のようなもので、ウリの中から弾き飛ばすための口実です。

毎日新聞のコラムでは「幽霊のようなもの」と表現していました。


毎日新聞のコラムからです。

親日勢力」とは幽霊


ロシア革命の10年後の1928年、コーカサス地方北部のシャフティ炭鉱で石炭採掘量が持続的に減少すると、ソ連当局は鉱山技術者を「サボタージュ」の容疑で起訴し、裁判に渡した。別名「シャフティ裁判」で、ソ連は「帝国主義、英国のサボタージュ使嗾(しそう)*1運動」を捏造し、5人を銃殺、44人を刑務所に送った。

以後、「外国勢力」はスターリンが粛清を必要とする時はいつでも呼び出した便利な「幽霊」になった。スターリンの粛清の犠牲者にして、この幽霊にならないケースは珍しい。

(中略)

スターリンの忠犬で内務人民委員(NKVD)でありながら1937〜1938年の「大粛清」を敢行したニコライ・エジョフとその手下も同じだった。彼はイギリスとポーランドのスパイ容疑を被り、文字通り死ぬほど打たれた後に銃殺された。

(中略)

「外国勢力」という幽霊と似た幽霊が、この地を徘徊している。まさに進歩陣営が自分たちの恥部が顕になるたびに呼び出す「親日勢力」である。 ユン・ミヒャン4・15総選挙当選者は「ジョン・ウィヨン」と自身への疑惑提起を親日勢力の不当な攻撃」とした。これにキム・トグァン議員をはじめ、与党関係者が「賛成」という「合唱」で相槌を入れ、「ムン派」はジョン・ウィヨンを攻撃すれば「土着倭寇と喚く。

(後略)

毎日新聞 「[야고부] ‘친일 세력’이란 유령(「親日勢力」とは幽霊)」> より一部抜粋


先日の元慰安婦イ・ヨンスさんの水曜デモへのストライキ宣言に端を発した小競り合いでもさっそく「親日勢力の幽霊」を都合よく使っているようです。

こうした現象を一つでも知っていれば「幽霊」という例えは非常に分かりやすいです。


*1:そそのかして仕向けること。指嗾とも。