謝罪する安倍さん(?)の像の話

江原道平昌…2018年に冬季五輪が開催されたあの平昌、そこにある韓国自生植物園という所にある慰安婦像(少女像)の前に、土下座姿勢の像が設置されました。

像について、植物園の園長は「安倍首相を特定して作ったものではない」と言ったらしいのですけれど、パンフレットには像の説明に「謝罪する安倍像」と書いてあるそうです。ニュース1がTBSの報道を引用する形で伝えています。
パンフレット自体は確認していませんが、設置された像を見る限り、「安倍さん」と言われればそのように見えます。


ソウル新聞の記事からです。

「少女像に跪く安倍造形物…どう思いますか?」


(前略)

時事通信は27日(現地時間)、韓国メディアを引用し、江原道平昌にある韓国自生植物園が日本軍慰安婦を象徴する少女像の前に跪き、謝罪する安倍首相の銅像を制作したと伝えた。

通信は、この造形物のタイトルが「永遠の贖罪」と伝え、ソウルの日本大使館前の少女像とは別の彫刻家が制作したものと説明した。また、韓国のインターネット上でも、日本大使館前に設置しようという賛成意見と、日本の韓国への反感を煽るのではないかという反対意見に世論が分かれている、と伝えた。
特に「強制徴用問題など、日韓関係が悪化した中で(造形物が)公開されるのは、両国間の新たな火種になるものと見られる」と分析した。

共同通信も韓国メディアを引用して、その造形物のニュースを伝えた。通信は、キム・チャンニョル韓国自生植物園園長が、その造形物について「安倍首相を特定して作ったものではない。謝罪する立場にあるすべての男性を象徴したものである。少女の父親である可能性もある」と述べたと伝えた。

(中略)

彫刻家のワン・クァンヒョンさんは「慰安婦たちが受けるべき謝罪を作品で表現し、民族精神を高揚して日本には歴史に正面から向き合って心からの謝罪と新しい日本に生まれ変わる切欠にするために作られたもの」と紹介した。

(後略)

ソウル新聞「“소녀상에 무릎 꿇는 아베 조형물…어떻게 생각하세요?”( 「少女像に跪く安倍造形物…どう思いますか?」)」より一部抜粋


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「永遠の贖罪」…被害者は永遠に被害者、加害者は永遠に加害者という韓国の価値観がよく表れているタイトルです。
韓国が言う「解決」とは、このように日本が「永遠に贖罪」し続ける「立場になる(態度を取る)」ことを言います。
歴史を正面から受け止めれば、日本軍・官憲による慰安婦の「強制連行は無かった」が事実です。これは韓国の学会でも今や定説になっているらしいです。(それでも「日本への謝罪要求」が成立する理屈はこちら


にも関わらず、日本に「永遠の謝罪」云々言うのは…良い/悪いとか、正しい/間違っている、という次元の話ではなく、価値観の違いの問題になります。

日本は「過去を水に流す」ことが和解に繋がりますが、朝鮮は「立場の上下を定義する」ことが大事になります。

韓国語で敬語は身内に使います。
家長を頂点とした上下関係が絶対の韓国では、言葉で常に上下を確認することによって身内(同胞内)での結束を強固にすることが出来るわけです。(軍隊で上下=命令系統が絶対とされるのと似ています)

繰り返しますが、良い/悪い・正しい/間違いの話ではなく、こういう価値観で物事を見る、という話です。

これを当てはめると、「日本の罪と罪人としての身の程を定義し、下にする」これが韓国の言う「解決」というわけです。