毎朝7時発生する通信障害とエンジニアの執念の話

この度、インターネットプロバイダを乗り換えることになりまして。明日、工事が入るんですよ。
最近は便利なもんですね、事業者同士で加入者の編入手続きが可能なようで、必要な書類さえ書けば切り替え事務手続きを勝手に全部やってくれます。


それはともかく、記事のタイトルの通信障害は家のことではありません。

イギリスのウェールズ地方にアベルホサンという村があります。人口400人程度の小さな村です。

1年半ほど前から、その村で奇妙な出来事が起こるようになりました。
毎朝7時になると、村中で通信障害が発生してネット(DSL)接続が不安定になるようになったのです。

機器を交換しても効果がなく、村の住民は随分落胆していましたが、エンジニアの地道な調査の結果、とうとう原因が判明したそうです。
原因は、なんとブラウン管テレビ。


スペクラムアナライザという周波数解析装置を持って、豪雨の中、村中歩き回って調査したところ、午前ちょうどにある家から電磁干渉が観測されたとのこと。

その家の住人は午前7時ちょうどに古いブラウン管TVのスイッチを入れるのが日課でした。
何かお気に入りの番組でもあったんでしょうか?日本でも朝の連ドラの時間帯に合わせてTVのスイッチを入れる人、結構居るとか居ないとか。

村のインターネット接続はデジタル加入者線DSL)だったため、電磁干渉を受けやすかったんでしょう。


もちろん、ブラウン管TVの利用者には自分の家のTVが通信障害の原因だ、なんて認識は全くありませんでした。
エンジニアからの指摘を受けて愕然としたようで、二度とTVを使わないと約束したそうです。


たった一台のブラウン管TVがなぜ村全体のネット接続に影響を与えたのかまでは、まだ分かっていませんけれども、それにしても原因を突き止めたエンジニアの執念はスゴイです。