韓国の労働損失日数は日本の209倍という話

韓国は労使関係のニュースが多いです。頻繁にストが行われます。
韓国経済研究院のレポートによると、韓国で行われる労使紛争が原因の損失日数は日本の209倍にも達することが分かったそうです。


世界日報の記事からです。

「韓国労使紛争に起因する損失日数、日本の209倍」


韓国の労使紛争に起因する労働損失日数が日本の209倍、ドイツの10倍、米国の6倍に達するという調査結果が出た。
韓国経済研究院は2008年から2018年までの10年間の主要な5ヵ国(G5)米国・日本・ドイツ・英国・フランスと、韓国の労使関係の指標を比較分析した結果、このように明らかになったと6日明らかにした。

韓経研によると、賃金労働者1000人当たりの平均労働損失日数は韓国41.8日、フランス40.0日、英国19.5日、米国6.7日、ドイツ4.3日、日本0.2日の順で、韓国が最も多かった。韓国の労働損失日数が日本の209.0倍、ドイツの9.7倍、米国の2.1倍の水準であるわけである。

平均労働組合加入率は25.4%、ドイツ17.9%、日本17.7%、米国11.3%、韓国10.4%、フランス8.9%で韓国は低い。

(中略)

韓経研は労使の社会的影響力が大きくなり、2018年だけで労使加入率が1.1%ポイント増加したと分析した。世界経済フォーラム(WEF)の昨年の労使協力レベルの評価によると、韓国は141ヵ国のうち130位以下圏であり、日本(5位)、米国(21位)、英国(24位)、ドイツ(30位)、フランス(92位)との差が大きいと指摘した。労働市場の柔軟性の評価でも韓国は97位、米国(3位)、日本(11位)、英国(14位)、ドイツ(18位)、フランス(35位)よりも遅れをとった。

韓経研は韓国が先進国とは異なり、労働組合ストライキ時の代替え労働を禁止して事業所内の争議行為を部分的に許可しており、労使のバランスが合わないと指摘した。

(後略)

世界日報「“한국 노사분규로 인한 손실일수 일본 209배”(「韓国労使紛争に起因する損失日数、日本の209倍」)」より一部抜粋


ストが悪いとは言いませんよ。また、労働者の権利を適切に守るという意味で労働組合の存在も大事です。

ただ何でもかんでもストに結び付けるのが「労働者の権利を考える最善の方法」なのかは別問題ってことでしょう。
「言うこと聞かなきゃ働かないぞ」は、やればやるほど会社側との軋轢が増しますから。


実労働日数で見てみますと、1年は365日、52週。週休2日として104日は土日で休みなので引いて261日。

韓国には日本と違って、カレンダー上の休み(国民の祝日)を定める法律がありません。けれど元旦や旧正月、秋夕など年間16日ほどは「祝日」と定義されており役所などは閉まります。多くの民間企業もこの日は休業になります。
これを「祝日」として引いて245日。
ここから労使紛争により41.8日潰れて203.2日…。


日本は諸外国に比べて祝日が多いと言われていますが、それでも韓国と同じで16日くらいです。更にそこにお盆とお正月で3日ずつ。
365 - 104 - 16 - 6 = 239日ってところでしょうか。そこから労使紛争0.2日を引いて238.8日。一ヶ月以上差が出ますね。


1日8時間労働と考えて約35日…280時間くらいですか。解決できれば韓国の生産性ってもっと上がりそうな気がします。勿体無いですねぇ。


余談ですがフランスの労働組合加入率が思っていたより低くで驚きました。フランスもしょっちゅうストやってるイメージがあったので。