平和な国ランキングの話

久々にランキングネタです。

オーストラリアのInstitute for Economics and Peace(経済平和研究所)という機関が世界平和度指数2022(GPI 2022)を発表しました。確か、経済誌エコノミスト」の傘下機関です。

犯罪、治安、紛争、軍事情勢などの22の指標を数値化して評価します。自然災害は含まれていません。あくまで人為的、組織的な潜在脅威による評価です。

1位は昨年同様アイスランド(スコア1.107)。日本は10位(スコア1.336)でした。昨年は12位でしたので2ランクアップです。国内紛争、政情の安定性、武器へのアクセスの難しさ、テロの危険性などが1と低い(平和的)評価になっています。一番評価が悪かったのが3で近隣国との関係の安定性でした。中国とか北朝鮮とか、あと今はロシアとかイロイロありますからねぇ。

このレポートについて韓国メディアの記事をひとつご紹介します。タイトルからして明らかにクリック狙いの釣り記事です。

 



マネートゥデイの記事からです。

[ザ・チャート]「平和な国」1位はアイスランド、日本は10位..韓国は?


世界163カ国を対象に調査した「平和な国」ランキングで大韓民国が43位を記録した。

16日、オーストラリアの国際県警経済・平和研究所(Institute for Economics and Peace・IEP)が発表した「世界平和度指数」(GPI2022」報告書である。
総点が1に近いほど「平和な状態」であることを意味するが、アイスランドが1.107点で14年連続1位に上がった。アイスランドを含め上位10位中8ヵ国は欧州、2ヵ国はアジアだった。

ニュージーランドが1.269点で2位、アイルランドが1.288点で3位、△4位デンマーク、△5位オーストリア、△6位ポルトガル、△7位スロベニア、△8位チェコ、△9位シンガポール、△10位日本だった。

韓国は1.779点で43位の中上位圏を記録した。韓国の順位は昨年より8ランク上昇した。
中国は2.01点で89位、米国は2.44点で129位だ。米国は先進国としてつうじるが、平和な国では中国より下位圏であるわけだ。相次ぐ銃乱射などの影響と見られる。

このほか、北韓は2.942点で152位、ロシアと戦争中のウクライナ北韓より1ランク低い153位だった。ロシアはこれよりさらに低い160位だ。アフガニスタンが3.554点で最下位だった。

(後略)



マネートゥデイ「[더차트]'평화로운 나라' 1위는 아이슬란드·日 10위..한국은?([ザ・チャート]「平和な国」1位はアイスランド、日本は10位..韓国は?)」より一部抜粋

こんな短い記事ですが釣りタイトルのお陰かコメントは現時点で400件を超えています。

「クラブでホステスを挟んで酒を飲む粗暴な奴らが政権を握った。何を期待してるの?」(共感479 非共感28)
「誰のせいで毎日騒々しいんだ。影でコソコソするだけだった人が国を騒がしくする。必ず私文書偽造で教授になったことに処罰を受けるように。株価操作も犯罪収益金の差し押さえを」(共感262 非共感16)
「5年以内に100位以下に移動することも十分にありえる。コジキを選んだ大韓民国の贈りもだ。www」(共感241 非共感30)
放射能国粋主義の国。戦犯国が平和な国10位?」(共感115 非共感6)
「検事たちがクーデターに他ならないことで国を占領したのだから」(共感96 非共感13)
「日本が平和だって?地震さえ起きれば国中が大騒ぎになるのに平和だって?津波がもう一度強く当たれば順位が下がるのかな?」(共感94 非共感17)


韓国の順位は昨年より8ランク上がっている、自然災害はスコアに影響しない... このあたりのことは記事の中身を読めば分かることなのですが、タイトルを見て「日本10位」、記事冒頭で「韓国43位」だけを確認して条件反射でコメントを書いている人が凄く多そうです。



ちなみに韓国は軍事化が2.224、核兵器と重火器が2.74、軍人および予備役人員数が2.755、武器輸出が3.015、近隣諸国との関係が4と、「軍事」に関連した項目が軒並み高くなっています。日本よりよほど「軍事化」しているのですが、その辺りは見ないふりです。